コラム
2004/07/12 11:51 更新


「HDDウォークマン」に関する一考察 (1/3)

HDDウォークマンが発表されて以来、「Vaio Pocket」などソニー内での類似の製品群内での位置づけや、iPodとの種々の比較論など、さまざまな議論が持ち上がっている。こうした問題について、筆者なりに考えてみた。

 ソニーのウォークマンがデビューした年のことは良く覚えている。当時15歳の筆者は、高校受験を控えてバスケット部を学校のそれよりも早く「卒業」させられ、暇をもてあました中学3年生であった。

 だがいくら小さいとはいえ、当時で3万円以上した再生オンリーのカセットプレーヤーを中学生ごときが買えるはずもなく、またよくよく考えれば、ただ学校を徒歩で行き帰りするだけのコドモに、それを使う機会もほとんどないのであった。筆者がウォークマンを買ったのは、意外にあとになってからのことである。

 ウォークマン25周年パーティの会場で、ソニーの安藤国威社長のウォークマンの思い出話を聴きながら、筆者はぼんやりそんなことを思い出していた。

質感の高いHDDウォークマン

 ウォークマンブランドでのHDDプレーヤーの登場は、かねてから予想されたことではあったが、意外に遅かったなというのが正直な印象だ。いろいろなタイミングを見てのことだったろうが、折しもVAIOチームが「VAIO Pocket」をリリースした直後というのは、いささか市場に混乱を招いたようだ。

 今筆者の手元には、ブラックモデルのHDDウォークマン、「NW-HD1」(以下HD1)がある。拍子抜けするほどシンプルにまとめられたHD1は、20Gバイトモデルでは世界最小・最軽量を誇るだけあって、非常に小さく感じる。またマグネシウム合金を使ったボディは、高級感もある。マグネシウムは非常にコストがかかる素材だそうで、HDD初号機だから気合いを入れたわけだろう。

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モノとして質感が高い「HDDウォークマン」ことNW-HD1

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スティック状のリモコンはウォークマンブランドの証

 リモコンもMDウォークマンなどで採用されている、スティック状のものだ。筆者はMDをまったく使わないのであまりなじみがないが、VAIO typeUでもこのタイプのリモコンが誇らしげに付属しているところから察するに、これを付けることは一種のステータスであるらしい。

 本体の操作性はシンプルだが、全体の見通しが効く点で、筆者はリモコンよりもむしろこちらで操作するほうが楽だ。設定メニューを表示するMENUボタン、音楽の並び順を変えるMODEボタンと、あとは十字キーによってすべての操作が行なえる。十字キーは、再生コントロール系とメニュー操作の兼用となっている。

 転送された音楽は、「アーティスト/アルバム/曲一覧」といった具合に階層構造になっており、音楽の再生中は、1曲ずつのステータスを表示している。上の階層、この場合は曲一覧になるわけだが、そこに上るには上ボタン。さらに上のアルバム、アーティストと上っていくときには、左ボタンを使う。

 なぜ曲一覧に戻るときだけ上ボタンなのかというと、音楽再生中には、左右ボタンは曲のスキップとして働くからだ。混乱するほど複雑ではないが、んーちょっと惜しい。

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操作ボタン類は非常にシンプル

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画面のスクロールは適度なスピード

 たくさんのアーティストが並ぶ上下方向のスクロールは、目で追える程度の適度な速度で進む。また一番下に行ったら先頭に戻るなど、ループ構造になっている。VAIO Pocketと違って、XTCやYESを聴くときに、延々下に向かってスクロールするハメにはならないのである。

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[小寺信良,ITmedia]

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