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簡単&シンプルが身上、コストパフォーマンスの高い「Rio SU10」レビュー(2/2 ページ)

» 2004年07月27日 22時03分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 SU10のスペックをみると、音楽再生時のS/N比は90dB以下、周波数特性は20Hz〜20KHzとなっている。一般的なMP3プレーヤーと遜色ないレベルで、実際に聴いてみても不満は全く感じない。

 ただ、検証時にちょうど編集部にあったクリエイティブメディアの「NOMAD MuVo TX FM」と同じ曲(同じファイル)を聞き比べてみたところ、若干ながらMuVo TXのほうがクリアな音だと感じた。「90dB以下」(SU10)と「90dB以上」(MuVo TX)という微妙なスペックの違いが音質に現れたような印象だ。とはいえ、その違いも本当に微妙なものなので、あまり気にする必要はない。

 それよりも気になったのは、同じUSB2.0ポートを搭載していながら、転送(ファイルコピー)の時間に差が出たことだ。約95Mバイトのファイル(同じアルバム)を「PowerBook G4」のUSB2.0ポートでコピーしたところ、MuVo TXのほうがかなり早かった(検証に使ったSU10は試作機だったことを付記しておく)。

 一方、バッテリー駆動時間のほうは、まずまずの成績をおさめている。SU10は単4乾電池×1本を使用するが、実際に計測したところ、約15時間30分の再生が可能だった(今回はバッテリー寿命が長かったため、3回にわけて計測した。連続駆動時間ではない)。

photo 電源は単4乾電池×1本

コストパフォーマンスの高さが最大の魅力

 Rio SU10は、初心者層をターゲットにしたエントリーモデルだ。あえて付加機能を省き、価格を下げることで、「MDからの移行ユーザー」の取り込みを狙う。もちろん、こうしたシリコンオーディオプレーヤーの場合、ユーザーもパソコンを使っていることが前提となるから、なかなか低価格のMDプレーヤーをリプレースすることは難しい。

 ただし、MP3プレーヤーという枠の中で見たとき、SU10のシンプルな使い勝手とコストパフォーマンスの高さは注目に値する。もっとも初心者向きであり、もちろんヘビーユーザーが手軽に使う2台目として購入しても、大きな不満は出てこないだろう。普段は「iPod」を持ち歩いているけれど、今日は身軽に行きたいからSU10……なんて使い分けもアリだ。

 なお、製品パッケージにはRio SU10本体のほか、イヤホン、USB延長ケーブル、Win98用CD、マニュアル&クイックガイド、そして単4乾電池1本が付属している。この内容で9980円なら、衝動買いをしても、きっと後悔はしないだろう。

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