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教師の“デジタルデバイド”をどうするかWeekly Access Top10(2004年7月30日−2004年8月5日)

» 2004年08月06日 23時59分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 今週は、小寺氏の執筆した「イマドキの小学生、そのインターネット事情」がアクセストップとなった。筆者も小学生予備軍(まだ2歳8カ月だが……)の娘を持つ父親として、いろいろ考えさせられる内容だった。

 記事にあるように、ネット社会が急速に普及するにつれ、親が子供にパソコンの使い方をどう指導していくかが重要になっていくのは間違いない。だがそれとともに「学校教育の現場でのパソコン指導は、本当に大丈夫なのだろうか?」と危惧したくなる発表が先日あった。

 文部科学省が7月27日に発表した「学校における情報教育の実態等に関する調査結果」によると、コンピュータで指導できる教員数は全体の約6割(60.3%)となっている現状が明らかになった。

 先生が3人いたら、その中の1人はパソコンの指導が出来ないという現在の教育現場は、小学生のコミュニティににまでネット社会が広がっているという現実から完全に孤立していると言わざるを得ない。しかも「コンピュータで指導できる」というのが、「カリキュラム(指導要領)に沿ったカタチでのみパソコンで教えられる」というレベルでしかないような気がしてならない。

 例えば、ネチケットをわきまえた発言の仕方などは、長年パソコン関係に携わってきた我々でも難しいもの。だがこれからは親と共に、先生もそういったことを教えられなければならない。「漢字が書けないのに教師をやっている」ぐらいのレベルにパソコンが到達するのも、遠い将来ではないだろう。

 3歳弱とはいえ我が娘もすでにパソコンに興味津々の様子で、父親の部屋に忍び込んではキーボードやマウスをイタズラする。しょうがないので、今はなき蓄積型双方向放送「epサービス」の端末に付いてきたキーボードを与えたところ、お気に入りのオモチャになってしまった。そのキーボードにはTVリモコン機能も備えられているのだが、早速その機能を発見してTVの電源をON/OFFしたりチャンネルを変更してキャッキャと喜んでいる。

 今からこれでは、先が思いやられる。

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