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「声の使用権」、2審原告勝訴にも制作会社は反論の姿勢

» 2004年08月26日 19時32分 公開
[ITmedia]

 日本俳優連合に所属する声優360人が、出演しTV放映されたアニメ作品をビデオ化した際の「声の使用料」が支払われていないとして、日本アニメーションおよび音響映像システムを訴えていた訴訟の2審判決が下された。

 判決は原告勝訴となり、1審では賠償責任がないとされた日本アニメーションにも賠償請求を求める判決となった。しかし、日本アニメーションでは判決を不服として「内容を十分に検討した上で対応を考えていく」と反論の姿勢を示している。

 問題となったのは1986年から97年に放映された「グリム名作劇場」や「ちびまる子ちゃん」「15少年漂流記」「名犬ラッシー」など31作品。原告が要求していた金額は総額で約8700万円。

 1審では、音声制作を担当した音響映像システムに対して請求金の支払い命令は出たものの、動画制作を担当した日本アニメーションに対しての支払い命令は出されていなかった。

 2審では原告の音響映像システムに対しての請求権を引き続き認め、日本アニメーションの直接の支払い義務がないことを認めながらも、債権者代位権を理由に日本アニメーションへも支払いを命じている。

 日本アニメーションでは、「判決は到底承服できないものであるので、内容を十分に検討した上で対応を考えていく所存です」とコメントを発表している。

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