一人暮らし暦8年、自称ひきこもり、でも話し好き――そんな女性開発者のアイデアから生まれたというバンダイの「うなずきん」(税込み840円)が、「第58回東京インターナショナル・ギフト・ショー」(東京ビッグサイト、9月7−10日)のバンダイブースに並んでいる。内蔵マイクで音を感知するとうなずいたり、首をふったりしてくれる、寂しがりやさん用の“聞き上手”な人形だ。
「語りかけをむやみに否定するのもよくないので、うなずき7割、首ふり3割くらいでランダムに反応します」と女性説明員。彼女の「私、彼氏できるかなぁ」という問いかけに、うなずきんはうなずいてくれていた。これを否定されたら、かなりへこみそうだが……。
うなずきんをはじめ、ユーザーのアクションに反応するかわいいグッズがギフトショーのおもちゃメーカーブースで目立って多かった。くちばしに明暗センサーを搭載し、人を感知すると動く「ぴょこぴょこぴよ」(タカラ、9月下旬発売、同1995円)や、足元をたたくと歩いてくる「トコトコペンギン」(メガハウス、発売中、同1344円)、始めは閉じた箱の中でじっとしているが、箱をたたいたり声をかけたりすると箱を開けて顔を見せてくれる「ノワノワ」(メガハウス、11月上旬発売、同1344円)などだ。
「ユーザーのアクションに反応することで癒しの効果が得られるのに加え、かわいいデザインなので部屋のインテリアとして収集してもらえる」(タカラの説明員)ため、最近流行しているという。
「たまごっち」と「どこでもいっしょ」を足したようなおもちゃを、タカラが展示している。「きぐるみキグミー」(11月発売、同2449円)だ。ユーザーが登録した言葉を覚えて文章を作り、ユーザーに話しかけてくる。
いつ、どこで、誰が、だれと、何を、どうした――それぞれを別々の人が書いた後、上から下までつなげて読んで、妙な組み合わせになった文章を笑う“いつ、どこでゲーム”――これと同様の感覚で、登録した言葉を自在に組み合わせ、妙な文章を作ってくれる。人の名前とその人の好きなもの、好きな場所などを100ずつ登録できるほか、ランダムな単語を150登録可能だ。
記者が試してみたところ「おかださんは、かぶきちょうに、せいそくしている。じゃくてんは、オトコ」という、なんとも微妙な文章ができてしまった……。
おしり部分の端子を別のキグミーにくっつけると、作成済み文章のうち、好きなものを相手に教えてあげることができる。携帯電話の近くにおいておけば着信を感知し、「今の誰からの電話?」などと語りかける機能も装備した。
現在はモニターテスト中。「営業マンに持たせたら、キャバクラの話や上司の悪口などを話すオヤジキャラになるし、女子高生なら、彼女らの間だけで通じる暗号のような言葉で話す」(説明員)。ユーザーの日常が反映されるため、できた文章に愛着がわくほか、「もっと面白い文章を作らせよう」と創作意欲を刺激するという。
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