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シリコンストレージのプレーヤーが人気を取り戻すには?シリコンオーディオ販売ランキング(2004年8月30日〜2004年9月5日)

» 2004年09月13日 22時18分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
順位 前回 メーカ名 型番 発売年月日 標準価格
1  1 APPLE IPOD MINI 2004/7/24 26800
2  2 APPLE M9282J/A 2004/7/21 31800
3  3 RIO JAPAN RIO SU10 128 2004/7/24 オープン
4  4 IRIVER IFP-890 2004/5/1 オープン
5  5 APPLE M9268J/A 2004/7/21 42800
6  6 ソニー NW-HD1 2004/7/10 オープン
7  7 RIO JAPAN RIO SU35-256 2004/7/1 オープン
8  8 東芝 MEG050 2004/7/1 オープン
9  13 マイルストーン MMGV03-128 2004/7/1 オープン
10  12 IRIVER IFP-790 2004/5/1 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 先週からのランキングに大きな動きはなかった。1位から8位までは先週と変わらず、9・10位のマイルストーン「MMGV03-128」・アイリバー「IFP-790」もそれぞれ13、12位からのランクインと、順位の変動はいずれも小幅。7月に相次いだ新製品発売ラッシュから1カ月程が経過し、市場は小康状態のようだ。

 ただ、ここ数カ月はiPod miniやRio Carbonといった、小型のHDD搭載プレーヤーが話題の中心となり、シリコンストレージタイプの製品は少し元気がなかったような気がする。少し前までは、「大容量だがサイズも大きいHDDタイプ」「小型軽量だが容量の少ないシリコンストレージタイプ」で市場を分け合うという図式が成り立っていたが、小型軽量のHDDプレーヤーが数多く登場するようになり、その図式が崩れたからだ。

 もっとも、話題性ではHDDプレーヤーに押されているシリコンストレージタイプにも、新しい動きが見え始めている。リオ・ジャパンの「Rio Su70」やアイリバーの「iFP-900」シリーズといった、比較的ハイエンドに相当する機種がカラー液晶を搭載したのだ。

photo Rio Su70

 このRio Su70はランキングにも登場しているRio Su10など「Su」シリーズの最上位にあたる製品。下位モデルと比較した場合、スティックタイプの本体デザインなどには変更がなく、主要機能についても液晶がカラー化された以外、大きな違いはない。iFP-900シリーズについても、主要な機能は既に発売されているiFP-500シリーズと大きな違いはない。

 こういうと単なるマイナーチェンジのようにも見えるが、カラー化は機能面でみれば大きな変化と言えなくても、ユーザーに与えるインパクトは小さくない。カラー液晶を搭載したメディアプレーヤーは既に登場しているが、音楽専用のプレーヤーで、しかもシリコンタイプのプレーヤーでカラー液晶を備えた物はまだまだ少ないからだ。

 利用シーンにおいても、カラー液晶が威力を発揮しそうな場面が考えられる。英会話教材を再生する際、重要な言い回しは赤い文字で表示して学習効果を高めるとか、再生する曲でトラックごとに背景色や文字色を変えるといったことだ。そのほか、jpegなど一般的な画像ファイルの表示が可能になれば、簡易画像ビューアーとしての利用も想定できる。

 メーカー各社には、シリコンストレージならではというメリットを生かしつつ、カラー液晶をはじめとするさまざまな新機軸を積極的に導入して、ユーザーをあっと言わせる製品を投入してほしいものだ。

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