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EarthLink、SIPベースのP2Pアプリ公開

» 2004年09月17日 07時28分 公開
[ITmedia]

 米インターネットサービスプロバイダーEarthLinkの研究部門が、IP電話に使われるSIPプロトコルを基盤としたファイル交換ソフト「SIPshare」を公開した。SIPが音声通信だけでなく、P2Pアプリケーションにも利用できることを示すためのコンセプト実証を目的としたアプリケーションだとしている。

 SIPshareでは標準的なSIPメッセージを使ってほかのピアを検出、P2Pのネットワークでコンテンツ検索を行い、文書や写真といったファイルを交換できる。ネットワーク構築、検索、ダウンロードはすべてSIPメッセージングを使って行われ、Javaで書かれているため各種プラットフォームに対応できるという。

 SIPshareの開発理念としてEarthLinkは、「オープンなインターネットこそ優れたインターネットだと考える。オープンなインターネットとは、たとえそれが音声だろうと、ビデオだろうと、そのほかのデータ交換であろうと、ユーザーが相互に言うべきことを言えるエンド・トゥ・エンドの接続を、仲介サーバの助けを借りずに実現することだ。P2Pが繁栄すれば、インターネットも繁栄すると考える」と説明している。

 ただ、ファイル交換自体が今回の目的ではないとEarthLinkは強調。VoIPそのものを、標準ベースのP2PネットワークでSIPを使って実現できることを示すのが目的だと述べている。こうした「Voice over P2P」のコンセプトを示したのは同社が初めてではないが、SIPshareによってその可能性を広く知ってもらう一助にしたい意向だとしている。

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