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東芝松下ディスプレイ、大型液晶パネルに参入 低温ポリ32インチを開発

» 2004年09月29日 19時49分 公開
[ITmedia]

 東芝松下ディスプレイテクノロジーは9月29日、TV用の大型液晶パネルに本格参入すると発表した。低温ポリシリコンTFTとしては世界最大となる32インチワイドパネルを開発、来春から量産する計画。既に量産を開始した23インチワイドアモルファスシリコンTFTとともにハイエンド製品向けに投入する。

 従来、低温ポリシリコンTFTの量産サイズは同社の17インチが最大だった。同社の低温ポリ技術を発展させ、広い面積に高性能TFTを均一に作り込むことで世界最大サイズを達成した。量産レベルとしては世界初となるOCB(Optically Compensated Bend)技術を組み合わせ、広視野角化と応答速度の高速化も図った。

 高画質を活かせるハイエンド製品への搭載を想定し、2005年春からシンガポールの関係会社で月産数千台規模で量産を始める計画。23インチワイドは同社石川工場(石川県川北町)で量産を開始した。

 同社は携帯電話などモバイル端末向けの小型・高画質パネルに強みを持ち、大型液晶TV用パネルは生産していなかった。TV用液晶パネルは国内外のメーカー間競争が激化しているが、新技術で画質を向上させた高付加価値な大型パネルで勝負する。

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