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AOL、会員向けのデータバックアップサービス開発中

» 2004年11月19日 09時42分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米America Online(AOL)は、加入者がファイルを自分のPCからAOLのデータセンターにバックアップできる新サービスを開発中だ。加入者が誤って削除してしまったりHDDの障害で失ったデータを復旧できるようになる。AOL幹部が明らかにした。

 AOLプロダクトマーケティングディレクター、ケリー・パーキンズ氏は「このコンセプトは、ユーザーが非常に簡単に、自動あるいはワンクリックで、自分のHDDにあるファイルをAOLのデータセンターにバックアップできるというものだ」と話す。

 ファイルバックアップサービスはプレミアムサービスとして提供され、ストレージ容量に応じて月額料金が加算される。現在はβテストの段階にあり、パンフレットやオンラインサービスから集めた情報によれば、追加料金は100Mバイトで2.95ドル、250Mバイトは4.95ドル、1Gバイトは9.95ドル。加入者はAOLオンラインサービスで「File Backup」と入力するとこれにアクセスできる。

 AOLの情報によると、データセンターに保存されたファイルは暗号化され、パスワードと、ユーザーが設定した質問に答える方式でアクセスが制御される。ユーザーはいつ、どのくらいの頻度で自動バックアップを実行するかを設定。バックアップが予定されている時はコンピュータの電源が入ってインターネットに接続されていることさえ確認しておけば済むという。

 ファイルはAOLのデータセンター2カ所に保存される。データセンターからファイルを引き出す必要があるときは、プロプライエタリなAOLオンラインサービスのインタフェースからでも、あるいはブラウザを備えたどんなコンピュータからでも、 http://www.aol.comを訪れて実行できる。

 このサービスのアイデアは、同社の調査で加入者の半分が、バックアップを取っていないHDDでデータの損失を経験していると判明したことから生まれた。

 ユーザーはどんなファイルでもバックアップを取れるが、同サービスはプログラムファイルを含めたHDD全体の復旧は想定しておらず、重要かつ代わりの入手が難しいファイルのコピーを保存しておくためのものだとAOLの情報は説明している。

 AOLのパーキンズ氏によれば、サービスの提供開始時期はまだ未定。

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