“5万円以下の5.1chサラウンドシステム”のレビュー連載第3回目は、ヤマハのシネマステーション ミニ「TSS-15」。これまで紹介した2製品(「HTP-S2」「DHT-M330」)よりもさらに低価格で、実売価格は2万円台となっている。
ヤマハはずっと以前から、自社のシネマDSPによる独自の音場再現を追求してきており、ホームシアター向けサウンド機器分野では老舗である。それゆえ、製品ラインナップも豊富で、ハイエンド機器からエントリー向けシアターシステムまで、幅広く取り揃えている。本来なら、もう少し上の価格帯の、「AVX-S20」あたりを取り上げるべきなのだろうが発売時期がやや古いため、本機を選択した。そのため、他製品との比較はやや不利といえるが、超低価格製品の代表として、捉えていただければよいかと思う。
製品構成はアンプ、および、フロント、センター、リア共通の5本のスピーカー、そして、サブウーファーとなる。アンプは縦型で、LEDディスプレイの類はなく、数個のボタンと音量ボリュームのみ。さらに、スピーカーのケーブルは直付けと、これまで紹介した製品とは異なり、むしろ、パソコンの周辺機器に近い印象を持っている。質感も同じく、だ。
フロント、センター、リアは共通と書いたが、実はスピーカー自体なのだが、ケーブルの長さで2種類に分かれる。フロント、センターが3メートル、リアには10メートルのケーブルがつけられている。コネクタはスピーカー側が直付け、アンプ側はピンジャックだ。「DHT-M330」ではやろうと思えば、バラの側を短くしたり、あるいは、コネクタを外して別のケーブルに交換することは可能だったが、直付け+ピンジャックではなかなかそうもいかない。RCAピンケーブルで延長できるのかもしれないが、おそらくメーカーとしては想定していないと思われるし、この長さで通常は困らないだろうから、そのまま使うべきだろう。
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