クルマが“しっぽ”を振っていたら、それは「ありがとう」の意味だ。
ワコーが12月17日に発売する「サンクステイル」は、車に装着する電動の“しっぽ”。たとえば道を譲ってもらったとき。たとえば渋滞中の列に割り込ませてもらったとき。運転席でワイヤレスリモコンのスイッチを押すと、後部に取り付けた“しっぽ”が左右にひょこひょこと動いて、周りの人や車に感謝の気持ちを伝えてくれる。ユニークでファンタスティックな車の新しいコミュニケーションツールなのだ。
サンクステイルは、タカラの系列会社であるワコーと、ペットワークスの八谷和彦氏が共同開発したものだ。八谷氏といえば、かわいい動物たちのキャラクターがメールを運んでくれる「Post Pet」の生みの親。一方のワコーは、40年にわたって自動車のウィンドウフィルムなどを製造してきた老舗カー用品メーカーだが、昨年タカラの傘下に入り、エンターテイメント路線に大きくシフトしている。
「もともと車に付けるしっぽの企画があったのですが、いろいろ調べていくうちに、同じことを先に考えていた人がいることが分かりました。それが八谷さんです」。(ワコーの真下修社長)。
八谷氏は当時、考案したサンクステイルの試作機をWebサイトで公開し、製品化してくれる企業を募っていた。ワコーは、さっそく八谷氏に接触し、共同開発が実現した。「開発は、八谷さんの意見を聞きながら進めてきました。名前も当初は別のものを考えていたのですが、やっぱり“サンクステイル”がいいな、と」(真下氏)。
出来上がったサンクステイルは、八谷氏の試作機に比べると少し地味な色をしている。「まずは自動車に多いベーシックな色ということでブラックとシルバーの2種類を出すことしました。ただ、ユーザーが塗装などカスタマイズする需要もあると思い、白を追加したんです」。
サンクステイルは、ウレタン製の“しっぽ”を、単3電池×3本とモーターで駆動させる。操作はRCカーなどと同じワイヤレス方式で、ボタン一つだけのシンプルなリモコンが付属。ボタンを押すとしっぽを1回振り、押し続けると左右のスイングを繰り返す仕組みになっている。
気になるスペックは次のページ。
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