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“家族”で楽しめるネットワークプレーヤー〜「BiBio wGate」レビュー(2/2 ページ)

» 2004年12月18日 02時00分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 MP3ファイルは、8〜320kbpsのビットレートに対応。再生はフォルダ単位で、残念ながらプレイリストには非対応だ。また共有フォルダ内のサブフォルダをまたぐ連続再生もできない。このへんはちょっと残念だが、そのほかに大きな不満はないだろう。日本語表示にも対応し、ID3タグ入りなら曲名やアーティスト名も表示してくれる。

photo MP3再生中。日本語表示にも対応し、ID3タグ入りなら曲名やアーティスト名も表示される
photo サブフォルダがある時はこんな感じ。アイコン表示はわかりやすい

 共有フォルダ(MP3再生)とインターネットラジオの切り換えは「MODE」ボタンで行う。インターネットラジオを選択したら、「ラジオ局」「ジャンル」「グループ」「番組」の順で好みの番組を探し出す仕組みだ。階層構造がちょっとわかりにくいかも知れないが、液晶画面左側に放送塔のようなアイコンが表示されたら、それが「番組」(写真参照)。再生中は、画面に番組名と曲名が交互に表示される。

photo インターネットラジオ。モノラル、56Kbpsなどの情報もわかる。右下の「BUF」はバッファリング中ということ。その左側はネットワーク接続が確立すると光る

 インターネットラジオ局は、サン電子のサーバから放送局のデータ(HTMLファイル)を取得してアクセスする形で、あらかじめ複数の局(LIVE365、SHOUTcastなど)が設定されている。また、お好みの放送局を登録したいときは、設定画面でURLとサーバ名を入力すればいい。

photo インターネットラジオの設定画面。最大10局を登録できる

 実際に1週間ほど試用してみたが、仕事中のBGMなどにちょうどいい具合だ。日本では、いまいちメジャーになりきれないインターネットラジオだが、BiBio wGateのような手軽に使える機器があると、利用する機会も増えそうな気がする。

 さて、BiBio wGateにはリモコンが付属していない。ただし赤外線インタフェースは装備しており、赤外線インタフェースを持つ携帯電話(NTTドコモの505i/FOMA900iなど)に専用Javaアプリをダウンロードして、リモコンにできる。

photo 赤外線インタフェースを持つ携帯電話をリモコンにできる(試用機はFOMA SH900i)。学習リモコンも利用可能だ
photo リモコン画面はシンプル

 なんというか、今までにないコストダウン手法だが、この割り切り方は個人的に嫌いではない。初心者には敷居が高いように思えるかもしれないが、実際にネットワークプレーヤーを使ったことのある人なら、低価格製品のリモコンがけっこう雑にできていたり、小さいから部屋の中でなくすことも多いことを理解できるだろう。

 一方、携帯電話をリモコンにすると、家族それぞれがパーソナルなリモコンを持てることになる。つまり、「リモコンどこに置いたー」なんていう、日本中で毎日何万回も交わされている会話と無縁になるのだ。リモコンを省略するなんて、かなり大胆にも思えるが、意外と的を射たコストダウン手法なのではないだろうか?(もちろん、ドコモ以外の携帯電話を使っている人には面白くないだろうが……)。

 また、リモコンが増えすぎて困るから、学習リモコンで統一しているという人も多いはず。BiBioは学習リモコンも使用可能だ。設定時には本体から赤外線信号を送出してくれるため、もとになるリモコンが付属しないことを心配する必要はない。


 ネットワークプレーヤーという種類の製品は、他社からも多く出ているし、映像なども伝送できて便利な製品も多い。ただ、テレビ録画はDVDレコーダーに任せている人が増え、またパソコンに入っている“動画”なんて、家族に見せられないものが大半だろう(偏見?)。ならば割り切って、音楽だけに特化した製品も悪くない。

 BiBio wGateの販売価格は2万5000円程度(オープンプライス)。一家に一台あれば、きっと家族で楽しめる。

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