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ディスクならではの「撮る・見る“簡単”」――ソニー新DVDハンディカムレビュー:ビデオカメラ特集(1/3 ページ)

» 2005年02月24日 01時05分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 ソニーのDVDハンディカム「DCR-DVD403」は機能やスペックの面では「DCR-HC90」によく似ている。記録メディアがそれぞれDVD、DVと異なるだけで、両製品は兄弟機と捉えてかまわないだろう。

photo スマートなデザインのDVDハンディカム「DCR-DVD403」。8センチDVD-R、DVD-RW、DVD+RWへの記録が可能だ
photo 1/3型331万画素CCD搭載、2.7型ワイド液晶採用と、同様の構成になっている「DCR-HC90」と「DCR-DVD403」。しかし、記録メディアの違いから、本体サイズにはかなり差があり、また操作系も多少異なる

 ただし、そのメディアの違いが本体のデザインへ大きな影響を与えている。DCR-HC90が凝縮されたボディだったのに対し、DCR-DVD403では高さと奥行きのあるスリムな形状。また、バッテリー内蔵タイプだったDCR-HC90と見比べると、後方に装着するバッテリーがやや残念な印象。液晶モニター(バックライトON)を使用して録画した場合の消費電力を比較してみると、DCR-HC90が3.3Wなのに対し、DCR-DVD403のほうは4.9Wとやはり高い。記録・駆動系の差ということだろう。

photo 本体がスリムな分だけ、手前部の操作ボタン類は密集して配置されている。電源/モード切換はレバーを回すタイプ
photo 後ろへ行くにしたがって絞り込んだような形状の本体はなかなかユニークだが、バッテリの存在がそのデザイン性をやや阻害している印象

 バッテリによる駆動時間は、付属するNP-FP70の場合で連続撮影2時間弱(液晶モニタ使用、バックライトON)と、さすがにバッテリの容量が大きい分、DCR-HC90(1時間半弱)よりも長持ちする。ただし、DCR-HC90の付属バッテリと同容量のNP-FP50(別売)を使用した場合は、連続撮影で約50分しかもたない。

photo バッテリはNP-FP70が付属する。本体後方へ取り付ける一般的なタイプ

 操作をタッチパネルで行うのも同じだが、そのほかのボタンの配置はかなり違う。手前部分の面積が狭く、多くのボタンを配置できないためだが、電源スイッチ/モード切換はスライドではなくレバーで、本体上部にはズームレバー、フォトボタンのほか、NIGHTSHOTスイッチ、フラッシュボタン、左側面には逆光補正、シンプル、そして液晶を開いた部分にワイド切換、画面表示/バッテリーインフォが配置されている。NIGHTSHOTスイッチとフラッシュボタンが並んでいるのは、わかりやすい。

photo 編集の際も、タッチパネル画面上の操作ボタンを利用して操作する。目的の位置でOKボタンを押せばいい。右下のボタンを押すと、さらにコマ送りや音量調整といったボタンも呼び出せる

 また、メモリースティックスロットは用意されていない。これは高精細の静止画もDVDへ記録できるためだ。これにより、モード切換は「動画」→「静止画」→「見る/編集」となっている。静止画の最大記録解像度は2016×1512だが、ワイドでの静止画撮影には対応しない。

 外見だけでは、同世代のはずのDCR-HC90よりもなんとなく古い印象を抱いてしまうのだが、撮影や再生、そして編集の流れは、やはりDVDメディアならではの快適さを感じる。当然ながら、(上書きしないよう)常にテープの位置を気にする必要などないし、本当に思い立てば、すぐに撮影が可能だ。

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