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京セラ、デジカメ事業から撤退

» 2005年03月10日 12時02分 公開
[ITmedia]

 京セラは3月10日、デジタルカメラ事業から撤退すると明らかにした。現行モデルの生産を今夏をめどに停止し、年内をめどに販売を終了する。価格下落により採算が悪化したため。生産拠点は、携帯電話向けカメラモジュール事業に順次転換する方針。

 同社は昨年10月、「Finecam」など自社ブランドデジカメから撤退し、「CONTAX」ブランドに特化すると表明していたが、CONTAXブランドからも撤退することにした。製品の修理やサポートは続ける。

 「独特なデザインとカールツァイスレンズで高級感を出した『CONTAX』で差別化戦略をとってきたが、市場シェアは5%以下」(同社広報室)。低価格化が進んだため「ある程度のボリュームがないと採算がとれない」(同)とし、撤退を決めた。撤退後、CONTAXブランドは他社に売却すると一部で報じられているが、「まだ何も決まっていない」(同)。

 今後は携帯向け高機能カメラモジュールに注力。高画素・高倍率ズーム搭載光学モジュールなどの生産を強化する。

 銀塩カメラも、CONTAXブランドの高級モデルは「終息させる方針」(同)。年内をめどに、生産・販売を終了する方向で検討中とした。ヤシカブランドのコンパクトカメラは、中国や中南米、中近東でニーズがあるため、今後も生産・販売を続ける。

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