ナショナルマーケティング本部は3月14日、オーブンレンジ「スチームエレック」シリーズの新製品2機種を発表した。マイクロ波で食品を内側から加熱する「レンジ」、外部から熱をくわえ、焦げ目をつける「ヒーター」、水分と熱を同時に与える「スチーム」という3つの熱源を搭載。これらを組み合わせて制御する“達人の合わせ技”がキーワードだ。
製品名 | NE-SS30 | NE-SS23 |
---|---|---|
庫内容量 | 約30リットル | 約23リットル |
レンジ(高周波出力) | 1000・700〜100ワット相当 | 1000・600〜100ワット相当 |
ヒーター | 1.38/1.31キロワット | 1.41/1.36キロワット |
同時加熱段数 | 2段 | 1段 |
グリル | 1.38/1.31キロワット | 1.41/1.36キロワット |
外形寸法 | 約494×450×380ミリ | 約490×397×341ミリ |
重量 | 約19キロ | 約15キロ |
価格 | オープン(8万5000円前後) | オープン(7万円前後) |
発売日 | 6月1日 | 6月20日 |
「NE-SS30」には、1000ワットの電子レンジ機能と1300ワットの熱風循環式オーブン機能、そして従来モデルに続きスチーム機能を搭載した。スチームを発生させるヒーターは、700ワットと300ワットの2本となり、人気のシャープ「ヘルシオ」と同じ300度までの蒸気を発生させることが可能だ。また、出力アップにより蒸気発生までの時間も短縮。従来機種(720ワット×1本のNE-SS9)では蒸気が発生するまでに25秒程度必要だったが、今回は約18秒で済むという。
さらに、ヒーターを2つにしたことで、蒸気の発生量や加熱するタイミングを細かく制御できるようになった。これに食品を内側から暖める電子レンジ機能と、外側から直接加熱するオーブン機能を併用した“合わせ技”により、メニュー毎に異なる火加減や調理時間を調節する仕組みだ。「レンジ、ヒーター、スチームという3つの熱源を独自のシーケンスにより調節し、適切な温度と水分量を保ったまま料理できるようになった」(松下ホームアプライアンス社 クッキングシステム事業部奈良ビジネスユニット長の清水俊克氏)。
たとえば、食品を温めるときはレンジ×スチームという組み合わせ。フライや天ぷらを再加熱する場合、まずスチームが全体を効率よく暖め、さらにオーブンが衣をカリッと仕上げる。「中はジューシー、外はカリッと、“揚げたて”の状態に近い天ぷら再加熱が可能になった」(同社)。
冷凍肉を解凍するときは、従来のようにレンジだけで加熱すると、内側に溶けていない部分が残っているのに表面や端の部分は煮えてしまったというような“ムラ”が生じる。しかし、スチームを併用すると平均的に熱が加わり、霜がすっきりとれ、肉は一枚ずつサッとはがれる状態になるという。
焼き物の場合は、レンジ×オーブン×スチームを総動員する。たとえばスペアリブのようなグリル料理では、オーブンが1300ワットの火力で上面から加熱するとともに、下からはレンジ(マイクロ波)が料理を載せた皿にマイクロ波を照射。皿(“新ヘルシーグリル皿”と呼ぶ)の下面には、マイクロ波を吸収して発熱する“電波発熱吸収体”があり、フライパンのように下からも加熱する。さらに、スチームが食品の内部まで素早く火を通すため、調理時間が短縮できる。
「170度の空気が持つ熱量は、1立方メートルあたり28キロカロリーだが、蒸気の場合は同じ温度で313キロカロリー。約11倍の熱量は、庫内温度を必要以上に上げることなく、食品に効率良く熱を伝える」(同社)。
さらに、新ヘルシーグリル皿には深さ4ミリの溝を設け、適度な焼き目をつけつつ、余分な脂を落とす構造にした。自動メニューにも高温のスチームを活かして脂や塩分を減少させる「ヘルシーメニュー」を新たに設定した。
このほか、操作時やエラー表示時に音声でナビゲーションしてくれる「音声ガイド」、本体前面に設けたスチーム用の水タンクなどにより、操作性を改善している。「昨年の製品はタンクが側面にあり、使いにくい面があった。タンクを前面に配置したことで設置面積も減り、30リットルの容量を持つタイプとしては業界最小の設置面積を実現した」という。
松下電器では、6月1日から順次「スチームエレック」新製品を発売する。なお、松下ネットワークマーケティングが運営する直販サイト「PanaSense」では、先行して「NE-SS30」のモニター販売を100台限定で実施する予定だ。受付期間は、2005年3月14日から4月13日(13時)まで。価格は入札制で、下限が5万8800円、上限が7万3500円となっている。
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