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“あの操作感”を車内でも――iPod対応カーナビを触ってきた(1/2 ページ)

» 2005年03月22日 11時31分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 いつも持ち歩いているiPodをクルマでも楽しみたい――iPodの便利さを実感するたびにそう思う人も少なくないはず。カセットデッキやFMラジオを利用するなどさまざまな方式の車載用iPodアダプタが登場しているが、こうした製品のほとんどは“カーオーディオでiPodの曲を再生できる”というところまでで、iPodを完全にカーオーディオの一部として機能させるまでには至っていない。

 ビー・エム・ダブリューは同社の純正カーステレオにiPodを接続する「専用インタフェースキット」を用意しており、導入すればカーオーディオ側から音楽再生とiPodの操作を行えるが、こうしたキットを利用できるのは対応するクルマを持っているユーザーに限られる。

 そこにひとつの解決策を提案するのが、ケンウッドのカーナビ [Sma:t] Navi「HDM-555」だ。これは別売のiPod用ケーブル「KNA-i77」でiPodと接続することにより、カーナビのタッチパネル液晶を使ってiPodをコントロールできる。「業界初」というiPod対応カーナビの使い心地をさっそく試してみた。

業界初のiPod対応カーナビ「HDM-555」

 HDM-555は20GバイトのHDDを搭載するカーナビで、全国の詳細地図や約3000万件の訪問宅住所、電話番号などが収録されている。食事や買い物などの「したいこと」や、住所や電話番号などの「わかること」から行き先を検索できる、ナビの扱いに不慣れな人でもわかりやすいインタフェースを採用している。

photo HDM-555

 同社はHDD搭載カーナビとして「シアターナビ」シリーズをラインナップしているが、同シリーズは音質にこだわりを持つユーザー向けに企画された製品で、価格も比較的高価だ。HDM-555は「より一般的なユーザーにターゲットにした」(同社)、まったく新しいラインの製品として企画されている。

 DVD-R/RW、DVD+R/RWにも対応したDVDドライブも搭載されており、家庭用レコーダーで録画したDVDも楽しめる。7V型液晶はタッチパネルによる操作が可能なほか、液晶の左右にはハードウェアキーを備え、各種機能をダイレクトに呼び出せる。

iPodをつなぐだけでカンタン認識

 HDM-555とiPodを接続するには別売の接続ケーブル「KNA-i77」が必要となる。KNA-i77は、iPodのDockコネクタを使用するケーブルで、HDM-555側の接続インタフェースとしては光ビーコン接続用端子と音声入力用端子を利用する。光ビーコンと音声入力の端子はHDM-555の背面に用意されているので、iPodの接続を考えているならば、ケーブルは本体と同時に購入し、カー用品店などで取り付ける方が無難だ。

photo KNA-i77でカーナビ本体(HDM-555)とiPod miniを接続。HDM-555の上に見えるのは同社の5.1chサラウンドプロセッサー内蔵DVD/MDレシーバー 「DVX-77」

 Dockコネクタを搭載したiPodが接続可能で、対応機種はiPod(第3/4世代)、iPod mini、iPod Photo。ソフトウェアのバージョンとしてはiPod ソフトウェア2.2/iPod ソフトウェア3.0.2/iPod miniソフトウェア1.2/iPod photoソフトウェア1.0以上が必要となっている。

 iPodを接続するとHDM-555は自動的にiPodを認識する。接続した状態で液晶ユニットのハードウェアキーを押すと、これまで「DVD」しかなかったところに「iPod」のアイコンが追加されているのが確認できる。そこでアイコンをタッチすればiPodのコントロール画面を呼び出せる。ナビゲーションの表示中でも、iPodを接続すれば画面の切り替わりなどは起こらず自動認識が行われるので、音楽を聴こうと思ったら道が分からなくなった……なんてことは起こらない。

photo iPodを接続した状態で液晶右下のハードウェアキーを押すと、「iPod」のアイコンが現れる
photo ナビゲーションの表示中でも自動認識が行われる
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