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プラズマよりも明るくキレイ――ビクター、D-ILAリアプロTV発表(1/2 ページ)

» 2005年04月07日 16時37分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 日本ビクターは4月7日、同社独自の表示デバイス「D-ILA(Direct-Drive Image Light Amplifier)」を搭載したリアプロジェクションテレビ(リアプロTV)“Big Screen EXE(ビッグスクリーンエグゼ)”2機種を発表した。61V型の「HD-61MD60」(78万7500円)が5月中旬、52V型の「HD-52MD60」(68万2500円)が5月下旬から発売する。実売では、両機種とも1インチ1万円程度になる見込み。

photo D-ILA搭載のリアプロTV“Big Screen EXE”。写真は61V型の「HD-61MD60」

 “Big Screen EXE”2機種は、昨年7月から北米で発売している61V/52V型を日本仕様にしたもの。地上/BS/110度CSなど3つのデジタル放送チューナーとアナログ地上波チューナーを本体に内蔵している。

photo 左が52V型、右が61V型

 D-ILAはシリコン上に液晶パネルを形成した反射型液晶素子「LCOS」(Liquid Crystal on Silicon)の一種で、一般的な透過型液晶(LCD)方式に比べて光の損失量が少なく、高開口率/高解像度/高コントラスト/長寿命/高速応答と、グリッド(格子縞)の目立たない滑らかな映像表現を可能にする。また、液晶ならではの自然な階調表現も特徴だ。

photo D-ILAデバイスの構造概念図

 「110ワットの高圧水銀ランプから出た光が4つのプリズムで光を分解し、反射型素子であるD-ILAデバイスに映った映像を再度プリズムの中で合成する。その映像がレンズやミラーを介してスクリーンに投影される」(同社)

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 新製品に搭載されたD-ILAは0.7インチサイズで、1280×720ピクセル(720p)解像度でハイビジョン放送に対応。両機種ともにこの0.7インチデバイスを3枚使用することで、自然な色再現を可能にしている。

photo D-ILAは0.7インチサイズを3枚使用

 画像処理には同社独自の映像処理専用LSI「GENESSA」を搭載。階調を自動で最適化する「インテリジェントγ(ガンマ)」や記憶色を鮮やかに再現する「カラークリエーション」など同社のノウハウが詰まった高画質技術により「鮮明な感動画質を再現できる」(同社)という。

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