「TOEICテスト リスニング600点」では、本番とまったく同じ形式(問題数のみ半分の50問)で実力診断をすることもできる。開始前の注意事項や、テストの各セクションに説明のアナウンスもすべて本番のテストと同じで、模擬試験としてはピッタリだ。模擬試験なので、学習部分のように聞き直しをしたり、解説を読むことはできない。また、すべての学習プログラムとテストについては過去3回までの解答履歴を残すことも可能なので、上達の具合を確認することもできる。
勉強に疲れたら、音楽を聴いてリラックスすることもできる。シルカカードのスロットはSDカードスロットとしても機能するので、MP3データをいれたSDメモリーカードをセットすれば音楽を楽しめる。USBポートも搭載するので、PCからセットしたSDメモリーカードへ直接MP3データを転送することもできる。なお、シルカカードは独自フォーマットとなっているので、音楽再生をする際には手持ちのSDカードに差し替えることを忘れないようにしたい。
4種類のイコライザ(ロック/ポップス/クラシック/ジャズ)のほか、各種のリピート設定、プレイリスト作成機能などを搭載しており、MP3プレーヤーとしては標準的な機能を備えているといえる。フォルダ構造も認識するが、ID3タグには対応していないようで任意の曲順で再生させたい場合にはファイル名の頭に「01_」などを付加する必要がある。スピード調整機能も備えており、音楽を楽しむ以外にも、手持ちの教材CDをMP3に変換して本製品で聞き込むといった使い方もできそうだ。
本製品は机に座って取り組むと言うよりも、空き時間を有効に使いたいというユーザーにアピールする製品だ。それだけに、スライタスペンを使用せずとも、片手ですべての操作が行えた方が便利だと感じるし、液晶にはバックライトがついているものの、その輝度は高いといえず、日の差し込む電車内では見づらさを感じることもあった。
小さな不満はあるものの、実際に通勤電車でしばらく使ってみたところ、通勤のわずかな時間を使って「読みながら・見ながら聞く」という勉強ができるのは非常に有効に感じる。サイズもカバンにしまっておく分にはまったくじゃまにならず、携帯時の不満も少ない。これなら意志の弱い筆者でも勉強を続けられるかな……という印象だ。
発売時に用意されたコンテンツカードは3種類ともTOEIC対策だが、同社では時事英語や受験英語など今後1年で10種類程度のカードを発売する予定となっている。語学学習にはなによりもこまめな反復が大切なだけに、わずかな時間で「聞く・見る・調べる」を実践できる本製品は語学学習を志す人には心強い味方になるだろう。
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