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廉価版MIMOチップ投入で“メインストリーム”を狙うエアゴーワイヤレスジャパン2005

» 2005年07月13日 23時18分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 エアゴーネットワークスは7月13日、「ワイヤレスジャパン 2005」の会場で普及版のMIMO対応無線LANチップを発表した。2.4GHz帯の「AGN102-G」(True G)と2.4GHz/5GHzの「AGN-102-AG」(True AG)をラインアップ。無線ルータなどの製品に搭載した場合、現在のIEEE 802.11a/g製品と同程度の価格を実現できるという。

photo ロバート・ディマルティーノ社長

 米airgo networksのワールドワイドセールス担当副社長であり、3カ月前に設立した日本法人の社長を兼任するロバート・ディマルティーノ氏は、従来製品を「True MIMO」、新製品を「True G」「True AG」と呼ぶ。両者の違いは、True MIMOが送信側に2本、受信側に3本のアンテナを使用しているのに対し、True G/AGは送信/受信側とも2つの2×2構成であることだ。

 MIMO(Multiple Input Multiple Output)は、複数のアンテナを使い、2系統に並列化したデータストリームを送受信することで転送速度を向上させる技術。理論的にスループットはIEEE 802.11a/gの倍にあたる108Mbpsとなるが、受信側のアンテナが少ない新製品は、従来よりも若干スピード面で劣る。

 実際の家屋で伝送速度を検証したところ、近距離の場合で従来製品の3分の2程度。しかし、それでも「他社の拡張Wi-Fi製品よりも一貫して高いスループットを示している」(ディマルティーノ氏)。

photo 実際の家屋で検証したTrueMIMOとTrue AGの速度比較(緑が新製品、紫は従来のTrueMIMO)。APから3枚の壁で隔てられたリビングルーム(直線距離で約40メートル)では、TrueMIMOが約38Mbpsなのに対し、True AGは25Mbps。赤と青のラインは比較に使用した他社製品(SuperAG)だ

 もちろん、IEEE 802.11a/g標準との相互運用性を確保しており、airgoチップ搭載のアクセスポイントには、スタンダード無線LANのクライアントも同時に接続可能。クライアントがMIMO非対応でも、通常より高速に接続できる。

 なお、「True G」「True AG」チップは既に米国で出荷を開始しており、2社が対応製品を間もなくリリースする予定だ。一方、国内メーカーは未採用だが、ディマルティーノ氏は、「FTTHやADSLが普及している日本には大きな市場性がある」と自信を見せた。

 「低価格チップの投入により、メインストリームへMIMO技術を提供する。これまで、標準的なIEEE 802.11g製品とTrue MIMOにはコスト面で大きな格差があったが、新製品はそのギャップを埋め、PC OEMや組み込み系デバイスにも最適なソリューションになるだろう」(ディマルティーノ氏)。

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