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片手操作で“快適/快速”――コニカミノルタ「DiMAGE X60」レビュー(1/5 ページ)

» 2005年07月28日 22時23分 公開
[小山安博,ITmedia]

 コニカミノルタの「DiMAGE X」シリーズといえば、薄型軽量コンパクトデジカメの先駆け的存在で、レンズの飛び出さないフラット形状、高速レスポンスを特徴として人気を博した。

 今回レビューする「DiMAGE X60」は、Xシリーズの普及モデルで、有効画素数500万画素CCDに光学3倍ズームレンズ、2.5インチ液晶モニタを搭載した、最近のトレンドをそつなくまとめたモデルだ。

 DiMAGE Xシリーズの血脈を受け継いで、快適な操作性とレスポンスを実現させたDiMAGE X60の実力を見てみよう。

photo スライドカバーが外観の特徴の「DiMAGE X60」

直感的で分かりやすい操作性

 X60の外観の特徴は、スライド式のレンズカバーだ。電源とも連動しており、レンズカバーを右にスライドさせてオープンすると電源が入り、カバーを閉じると電源がオフになる。

photo レンズカバーを閉じた状態
photo こちらは開いた状態。レンズカバーを右にスライドさせることで電源が入る仕組み

 電源ボタンなどよりは直感的で分かりやすく、バッグの中で電源ボタンが押されてしまうといった誤操作もなさそうだ。レンズカバーには適度な抵抗があり、バッグに放り込んだ程度では勝手にスライドすることもないだろう。

 背面には大型の2.5インチ液晶を搭載。最近の流行のスタイルであるため目新しさはないが、それでも大きな液晶は見やすく、使いやすい。また、モードを変更した場合など、数秒間だけ設定項目が大きく表示されるのは分かりやすくていい。

photo 本体背面。競合の多い大画面2.5インチ液晶を搭載。約11.5万画素と平均的な画素数。大きさの割に、画面に表示される項目数がやや少ない

 ただ、大画面の割に画面表示がやや寂しい。撮影時にはモード/画像サイズ/画質/フラッシュ/撮影可能枚数といった項目が表示されるだけ。ISO感度や露出、ホワイトバランスをオート以外に設定すると、その値も表示されるものの、情報量は決して多くない。シャッタースピードや絞り値、ヒストグラムなどは、撮影の参考になるので表示して欲しかったところだ。とはいえ、フルオートが基本のカメラなので、実際の撮影時にはそれほど重要視されない項目だろう。

 液晶画面が大きくて便利な半面、背面の左側すべてを液晶画面が覆っており、両手で構えるには本体の上下をつまむように持つしかなく、ホールド性が犠牲になっている。ただ、もともとこうした薄型デジカメは、さっと取り出して、さっと写す、という用途を想定しているため、片手での操作感が重視される製品だ。

 その点で言えば、レンズカバーは右手だけで簡単に操作でき、液晶右側に集約されたボタン類も片手だけで違和感なく操作できるインタフェースはこなれており、快適だった。

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