とはいえ、ディスプレイ表示やプリントアウトのことはひとまず置いておき、DMC-LX1のワイド撮影を存分に楽しみたいと思う。実際に使ってみると、理屈抜きでおもしろい。細長い画面は一見、構図をまとめにくくも思えるが、意外とそんなことはない。むしろ、なんとなく“作品っぽく”見える構図を作りやすいと感じた。
ボディは、ほぼフラットな形状のFXシリーズとは異なり、電源オフの状態でもレンズ部分が17ミリほど突き出ている。そのため、スリムと呼ぶにはちょっと無理がある。だが、自慢のワイドズームをボディの中央付近にでんと配置することで、FXシリーズよりもグレードが上であることをアピールしている。
試用したのはブラックのモデルだが、厳密には黒というよりは、反射を抑えた艶消しの濃いグレーである。レンズ部分のシルバーとのコントラストが美しく、外装には、べたべた触っても指紋がほとんど目立たないような表面処理が施されている。見た目のデザインには品があり、非常にそそられる。
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