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安価に仕上がるバッテリー内蔵自作モバイルストレージ──「技ありBOX 吸い取る蔵」週末アキバPick UP!レビュー(1/2 ページ)

» 2005年08月09日 10時00分 公開
[古田雄介(アバンギャルド),ITmedia]

 PCパーツメーカーのセンチュリーが先日、「技あり」ブランドを立ち上げた。ヘビーユーザーが利用する高度な機能をビギナーでも使えるシンプルな製品群を提供するというものだという。その第1弾として2.5インチHDD対応外付けケース兼モバイルストレージ「技ありBOX 吸い取る蔵(OTG-25-EX)」なる製品が登場したので、早速試してみた。

photo センチュリー「技ありBOX 吸い取る蔵(OTG-25-EX)」。実売価格は8500円前後(ITmedia Shoppingで最安値をチェックする)

 技ありBOXは、2.5インチを内蔵可能なUSB外付けHDDケースとしての機能に加え、SDメモリカード/メモリースティックに対応するメモリカードリーダーとUSBインタフェース、そしてリチウムイオン充電池搭載により、単体でメモリカード、あるいはUSBマスストレージクラス対応の機器(デジカメ、MOドライブ、USB外付けHDDなど)にあるデータを吸い出し、本体HDDにバックアップできるという機能をも備える製品だ。バッテリー内蔵のため、本体だけ持ち歩いてどこでも使えるのが大きな特徴となる。

photo 技ありBOXに備わるインタフェース。USBコネクタは別途USBマスストレージクラスの機器が接続できる一般的なAポートと、PCとの接続用となる小型のミニBポートの2種類が備わる
photo 側面にはSDメモリカード/メモリースティック対応のメモリカードリーダーを搭載する

最初で最後の難関がHDDの組み込みか

 組み立て方法自体はよくある外付けHDDと同じく、そこそこシンプルだ。2.5インチHDDをセットし、ねじ止めするだけ。使用されているねじはかなり小さいが、キットに極細ドライバーも付属されるので安心だ。

 対応HDDは2.5インチモデルで厚さ9.5ミリまでのもの。さらに一応、前後のねじ穴間が約76ミリのタイプのものという条件もあるが、これらは数年前ほどのモデルならほぼすべてに対応していると思われる。

photo 2.5インチHDDをケースに装着する
photo 付属する極細ドライバーとねじ。ドライバーの先端は磁化されている

 なお組み込むHDDは、基本的にはFAT32フォーマットをあらかじめ済ませておく必要がある。ここがちょっと面倒なところだ。USB接続し、Windows上よりフォーマットする方法でもよいが、Windows XP/2000 Professionalでは、32Gバイト以上のパーティションをFAT32でフォーマットすることができない。そのため、40Gバイト以上のHDDを搭載する場合には別途パーティショニングソフトを用意しておきたい。

 この部分はWindows 2000以降の旧ノートPCで使用していたHDDを再利用する場合はもちろん、パーツショップなどで購入したベアHDDを組み込む場合にも注意しておきたいところ。

 なお、USB外付けHDDとしてのみ使用するのであれば、NTFSやHFS(Macの場合)でもOKなのだが、それであればもう少し安価な2.5インチHDD外付けケースキットを選ぶ方がよいとも思われる。

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