画質にこだわったデジタルビデオカメラを発売してきたキヤノンが、いよいよDVDビデオカメラをリリースする。それも“まずは1台投入して様子見”などというレベルではなく、いきなり本気モードでの参入だ。
HDビデオカメラの登場で積極的な動きを止めたかと思えるほど静かだったDV/DVDビデオカメラ市場だが、7月28日に発表されたDVDビデオカメラ「DC20」は、同時に発表されたIXY DV新製品とともに、停滞気味だった同市場に活を入れてくれるに違いない。
記録メディアには8センチDVD-R/-RWを採用。XPモード(約9Mbps)で片面約20分、SPモード(約6Mbps)で片面約30分、LPモード(約3Mbps)で片面約60分のビデオ撮影が可能というのは、ほかの多くのDVDビデオカメラ製品と同様だ。CCD(1/3.9型)の総画素数が約220万という点も、特に高スペックとはいえないだろう。静止画撮影時の最大解像度は1632×1224ピクセルで、数字上は現在の家庭用ビデオカメラでは平均的なレベルにとどまる。
では、どこが本気なのか? それはこの製品を手にしたら、すぐに理解できる。
これまでDVDビデオカメラは、どれも同じような本体サイズで、デザインも似たり寄ったりのレベルにとどまっていた。しかし、「DC20」では48(幅)×86(高さ)×122(奥行き)ミリと、直径8センチのメディアを利用するには、極限に近いコンパクトさを実現している。さらに、デザインも魅力的だ。
アルミ素材を随所に使い、円形のDVD収納部から前方へと絞り込まれた形状、そして、後方に所狭しと並べられたボタンの突起や端子/スロット類のカバーは、宇宙船を想起させるデザイン。凝視していると、ハン・ソロ船長のミレニアム・ファルコン号にも見えてくる……。
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