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独家電見本市のIFA開幕、展示はデジタルが独占

» 2005年09月02日 08時25分 公開
[IDG Japan]
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 9月2日から独ベルリンで開幕する家電見本市のIFAでは、アナログを見つけるのはほとんど不可能だ。展示されているガジェットは、最新世代の液晶ディスプレイやプラズマスクリーンから新型の高精細テレビ(HDTV)、携帯テレビ電話、超マルチフォーマットのDVD/HDDレコーダーに至るまで、ほぼすべてデジタル技術が支配的となっている。

 家電とITの境界が薄れる中、展示する側からも参加者側からも、この展示会への関心は目に見えて高まっている。

 IFAは2年ごとに開催され、会期は6日間。大手ITメーカーのAcer、Intel、Siemensなどのほか、家電大手のキヤノン、Koninklijke Philips Electronics、LG Electronics、松下電器、ソニー、Samsung Electronicsなどが出展している。

 展示社数は15%増えて40カ国からの約1200社となり、うち3分の1以上が初出展。来場者は28万人が予想され、主催者によれば過去最大規模のIFAとなる。

 今年最大級のテーマはHDTVだ。この技術は20年近くも構想段階にありながら、各種部品のコストが高くつき過ぎて立ち上げられない状況だった。しかしこの状況は変わりつつある。複数ベンダーが価格を抑えたHDTVを展示、ドイツの有料テレビPremierなど欧州の放送局も多数が11月にHDTVサービスの提供を計画している。

 無線経由でテレビ信号を受信できる携帯電話も注目される。SiemensとNokiaは新しいDVB-H(Digital Video Broadcast-Handheld)標準をベースとした携帯テレビ電話の展示を計画している。携帯テレビシステムの開発に貢献したベルリンのHeinrich-Hertz-InstituteとFraunhofer Institute for Information Technologyは、各種の端末でこの技術のデモを実施する予定。

 日立は、1Tバイトの容量を備えた初のマルチフォーマットDVD/HDDレコーダーを展示する。

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