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日立、黒を極めた“Wooo”プロジェクター「PJ-TX200J」

» 2005年09月14日 15時33分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 日立製作所は9月14日、7000:1の高コントラスト比と1200ルーメンの輝度を実現したホームシアター用プロジェクター「PJ-TX200J」を10月下旬より販売すると発表した。価格は27万3000円。

photo PJ-TX200J
photo 本体形状はPT-TX100Jから変わらないが、カラーはシルバーからチタン/ブラックに変更された

 新製品は既存モデル「PJ-TX100J」をベースに改良を進めたハイビジョン(720p/1808i)対応のホームシアター用プロジェクター。EDレンズを4枚使用し、画面全体のMTFを80%に高めた「新Woooハイビジョンレンズ」(13群16枚)を搭載することによって、画面中央部から周辺部までにじみのない鮮やかな映像を投射するという。

photo 新Woooハイビジョンレンズ

 レンズアイリスに加えて、レンズ後部も映像信号の輝度レベルにあわせて光量を自動調節する「アクティブアイリス」を搭載したデュアルアイリス構造とし、7000:1の高コントラスト比を実現した。映像の黒浮きを光学的に押さえることに成功しており、暗い場面での表現力も増した。

photo デュアルアイリスの効果

 信号処理用にはフル10ビットデジタルプロセッサーを搭載。オリジナルの映像信号をフル10ビット処理することによって、RGB各1024色のなめらかな階調と、10億7000万色という精巧な色表現を達成した。処理の最終段階には12ビットのガンマ補正が行われており、従来比に比べて4倍もの分解能を実現している。

 映像モードには「ノーマル」「シネマファンタジー」「シネマリアリティ」「ミュージック」「スポーツ」を備える。なかでもシネマファンタジーは、「黒の階調表現が向上したことによって可能になった」(同社)という、しっとりとした映像を映し出す。設定のカスタマイズも可能で、4種類のガンマカーブを16段階で調整できる。カスタマイズした設定は「マイメモリー」として4つまで登録できる。

 液晶パネルは0.7インチのワイドパネル(1280×720ピクセル)を3枚搭載し、720P/1080iまでのハイビジョンに対応する。映像入力端子は、HDMI、DVi-D、D-sub15ピン、コンポーネント、S端子など。1.6倍ズームレンズと、上下2.5画面分/左右1.5画面分のレンズシフト機能も搭載しており、設置時の柔軟性も確保している。12ボルト/25ミリアンペアのトリガー端子も備えており、電動スクリーンなどと連動させることもできる。

photo 背面のインタフェース。新搭載されたHDMI端子は左上に用意されている

 新開発の3相シロッコファンを搭載。ファン制御の最適化を図ることによって、静音モード時で25デシベル(標準モード時は28デジベル)という静かさを実現した。本体サイズは340(幅)×113(高さ)×299(奥行き)ミリ、4.7キロ。

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