正面から見ると、ちょっと大きいけど全体に丸みがあって極めてシンプルでなかなかいいデザインだな……で終わりなんだけど、背面を見ると「え、液晶がでけーーーっ」。まるでスリムコンパクトを拡大コピーしたような妙な感覚にとらわれる、なんとも面白いデジカメが三洋電機の「DSC-E6」である。
しかも液晶パネルがでかいのみならず、いろんなとこに独自の試みが施されているコンシューマー向けデジカメだ。ユニークな試みのほとんどが「カメラ慣れしてない、あるいはカメラは難しいものでシャッターを押すしかできないと思ってる人」向けなので、カメラに十分親しんでいる人には「大きなお世話」も多いかもしれないが、その手の機能はだいたいon/offできるので、最初は「超親切なセッティング」から始めて、使い慣れるに従って「中級者向けセッティング」に変えていくこともできる。
そういう意味で、かなり徹底したコンセプトで作られた面白いコンパクトデジカメなのである。キーワードは「タッチセンサー付シャッター」と「超大型液晶パネル」だ。
DSC-E6のフロントパネルは極めてシンプルでカメラらしい。これはよいデザインだと思う。中央付近にレンズがあり、その上に内蔵フラッシュがくっついている。それ以外にグリップ部も含めてよけいな凹凸や装飾がなく、しかも四辺がカプセルっぽく滑らかな曲面で覆われているミニマルな構成だ。
このレンズはボディ中央にありながら屈曲光学系。これはコニカミノルタ製であり、レンズスペックは38〜114ミリ相当でF3.3〜4.0で9群11枚というところから、DiMAGE X60と同等のレンズと思われる。最短撮影距離も、通常モードでワイド端で20センチまで寄れるし(だから普段の撮影はマクロモードにしなくてもなんとかなる)、スーパーマクロモードにするとワイド端で1センチまで寄れる。
厚みは22.8ミリ、幅は97.7ミリで高さは59.5ミリ。CCDが1/2.5型の600万画素にしてはやや大きめのボディなのは、3.0型の大きな液晶パネルを備えているからである。大型液晶と呼ばれているのが2.5型で、さらに大きな液晶を搭載しているカシオのEXILIM Z-57でも2.7型なのだから、いかに大きいかわかるというものだ。
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