より身近になった“ワンボディ・リアル5.1サラウンド”──新YSPを体験してみた(2/3 ページ)

» 2005年10月03日 00時00分 公開
[ITmedia]
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 「YSP-1000」は従来機種とほぼ同じスペック/サイズのスタンダードモデル、一方の「YSP-800」は21+2スピーカー構成に変更し、コンパクトサイズを実現したエントリーモデルである。「YSP-800」では、ウーファーユニットは10センチに変更されているが、出力に関しては20ワット×2と変わらない。ビーム用ユニットは両モデルとも、従来と同じく、2ワット出力の4センチ径を採用している。また、「YSP-1」「YSP-1000」は42V型ワイドTVとジャストフィットする横幅1030ミリ、「YSP-800」は32V型ワイドTVと揃えられる横幅800ミリで、型番はこれを反映したものだろう。

photo 従来機種とほぼ同じスペック/サイズのスタンダードモデル「YSP-1000」。価格はオープン(市場予想価格13万7000円前後)。カラーはシルバーのほかブラックも用意されている

photo コンパクトサイズを実現したエントリーモデル「YSP-800」。価格はオープン(市場予想価格9万5000円前後)。カラーはシルバーのみ

 自動システム調整機能は、スピーカーから出力したテスト音を、リスニングポイントに設置したマイクに音を拾わせ、分析・設定を実行する方式だ。もちろん、必要な機器(測定用マイク)は製品に標準添付されている。

 測定用マイクは耳の高さにセットしなければならないが、三脚用のネジ穴も設けられているし、同梱のダンボール製スタンドを利用してもいい。テストは3分間程度ですみ、ユーザーが何か操作を行ったり、耳をそばだてて判断する必要はなく、誰にでも簡単に作業可能だ。

photo 自動システム調整機能に使う測定用マイクは標準添付。イスなどの上に置いて、耳の高さに調整できるダンボール製スタンドも同梱

 しかも、この自動設定は、部屋の大きさや形状に合わせて各ビームの角度や音量を調整するのみならず、YPAO(Yamaha Parametric Room Acoustic Optimizer)により、部屋の状況に合わせて音響特性の最適化も施してくれる。ちなみに、メニュー画面は従来どおり、ごくシンプルな内容だが、表示がやや細かくなり、表記も英語から日本語に変更ずみだ。

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 今回はヤマハ社内の応接室で、2時間ほど「YSP-800」を試聴した。決して良好とはいえない設置条件だが、自動システム調整機能を実行することで、見事に頭上をすっぽりと、半球体の音場が包み込んでいる感覚が得られた。「YSP-800」ではスピーカーが半数になっているため、広がりにはやや欠けるのではないかと思い込んでいたが、その心配は無用のようだ。「YSP-800」では、ビームの幅を広げることで、ユニット実数の減少を補っているという。また、音の分離や方向感も上々だ。

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 もちろん、設定されたリスニングポイントから大きく離れたり、ビームの通過線上に人が立っていたりすると、多少効果は薄れてしまう。たとえば、リスニングポイントから左へ移動すると、サラウンドLの音声はしっかり後方左に存在が感じられるのに、サラウンドRは横から聴こえてしまうという感じだ。ただ、これはどんなサラウンドシステムにも大なり小なり付きまとう問題といえる。

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提供:ヤマハエレクトロニクスマーケティング株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年11月2日