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DLNAとi.Linkを繋ぐAVネットワーク――三菱CEATEC JAPAN 2005

» 2005年10月06日 00時42分 公開
[ITmedia]

 三菱電機ブースの見所は、DLNAとi.Linkのネットワークを繋いだ近未来のホームネットワークだ。もっとも、まずはブースの入り口に鎮座している巨大なドームのほうに目がいくかもしれない。

photo 巨大ドームを覗き込む来場者。円周にそって5台の液晶プロジェクターが星形に設置されているほか、少し離れて後ろにもう1台。後ろの1台がドーム中央に投影している

 「ドーム型シームレスマルチプロジェクタ映像表示システム」の直径は3メートル。周囲には計6台の液晶プロジェクターを設置し、Open GLの高解像度3D CGを映し出している。ドームの前に立つと、目の前はほとんど別世界だ。

 同社では、ビデオゲームやCAD、シミュレーションといった分野に向けてドーム型映像表示システムの製品化を検討中だ。「プロジェクターを追加して、さらに高解像度化することも可能だ」(同社)。

 一方、ブース中央のプレゼンテーションステージでは、近未来のホームネットワークを想定したAV/ITシステムのデモンストレーションが行われていた。まずはDLNA 1.0準拠の液晶テレビ(クライアント)と小型DVDプレーヤーのようなサーバでコンテンツ伝送。さらにドメインゲートウェイを介してi.Linkネットワークと接続し、別途用意されたホームサーバのハイビジョン映像を液晶テレビに映し出した。ユーザーから見ると、家中のストレージをシームレスに利用できるというわけだ。

photo 液晶テレビがDLNA1.0準拠のDMA(クライアント)、すぐ左にある小型DVDプレーヤーのようなものがサーバになっている
photo 右はi.Linkネットワーク内にある大きなメディアサーバ(黒い箱)。左がドメインゲートウェイ。ネットワーク上ではUPnP/AV装置として統合される

 同社のi.Linkネットワークは、UIを同時に伝送できるのが特長で、デモンストレーションでは配信コンテンツのシーン検索画面をネットワーク経由で別の部屋にあるテレビに映し出すことができる。また、昨年と比べて著しく進歩したのが伝送速度だ。

 「去年は、i.Linkネットワークで伝送できるMPEG-2がSDクオリティだった。しかし今年はHDレベルに進歩して、2本同時に伝送できるようになっている」(同社)。

 ただし、i.Linkの伝送距離では家をまるごとカバーすることはできない。そこでイーサネットにブリッジし、伝送距離の延長とDLNA対応機器との相互運用性を同時に実現した。

 このほか、リビングルームのテレビから別の部屋へIPテレビ電話をかけるデモも行われた。こちらはUOPFで検討を進めているM2M(Mono to Mono)リアルタイム接続によって実現しており、インターネットを介してセキュアにほかのユーザーと通話が可能。リビングルームのソファに腰掛けて、ハイビジョンテレビで友達とTV電話なんていう時代も近いのかもしれない。

photo 参考出展のBlu-ray Discプレーヤーは今回が初披露。来年以降の製品化を予定している

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