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ニコン、1020万画素CCDを搭載したハイアマチュアDSLR「ニコンD200」

» 2005年11月01日 17時04分 公開
[ITmedia]

 ニコンは11月1日、デジタルカメラ「ニコンD200」を12月16日より販売すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は20万円前後(ボディのみ)。新製品は2002年6月に発表されたD100の後継にあたるモデルで、プロフェッショナル向けの「D2」シリーズと、ハイアマチュア向け「D70s」の中間に位置づけられる。

photo ニコンD200

 新製品は撮像素子に新開発の1020万画素 APS-Cサイズ(23.6×15.8 ミリ)のCCDを採用するほか、レンズ交換式デジタル一眼レフとしては世界最速という起動時間0.15秒を実現し、使い勝手の向上も果たした。

 CCDにはD2xから受け継がれた画像処理技術を搭載。4チャンネルで呼び出されたRGB信号をA/D変換前に最適化することで、自然な階調性を実現した。また、新開発の水平垂直2方向分離光学ローパースフィルター(OLPF)によってモアレや赤カブリを抑制すると同時に、画像周辺部の画質も向上させた。

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 測距AFシステムには7点ワイドエリアAFシステムに加えて、新開発の測距素子「マルチCAM1000オートフォーカスモジュール」を使った11点測距AFシステムを搭載。11点のフォーカスエリアが撮影画面を広くカバーすることで、様々な撮影条件下で常に高速で正確なピント合わせが行えるという。ポートレート撮影などフォーカスポイントを厳密に選択したいシーンでは11点測距AF、動きのある被写体には7点ワイドエリアAFといった切り替えが可能だ。

 また、TTLで被写体の光を常時計測する1005分割RGBセンサーで測光精度を高めた「3D-RGBマルチパターン測光II」など上位機種D2x譲りの先進機能を搭載。明るさ/色/選択フォーカスエリア/被写体までの距離などの情報を実際の写真を解析したデータベースをもとに評価し、信頼性の高い露出値を瞬時にセッティングできるという。 そのほか、ファインダー中央部で測光する「中央部重点測光」、使用中のフォーカスエリアに対応してスポット測光部を使用する「スポット測光」も装備した。

 背面には2.5インチ(23万画素)の低温ポリシリコンTFT液晶を備える。視野角が上下左右170度と広く、どのような使用環境でも認識性が高い。液晶画面にはRGB信号を切り替えてヒストグラムの表示が行える(すべてのRGB信号を一括表示することも可能)。液晶上部には撮影モード/バッテリー状態/絞り値/残りコマ数などを確認できる表示パネルも用意されている。

 連続する2〜10コマを1つの画像として記録できる「多重露出機能」やカメラ内で2つのNEF画像を選んで合成できる「画像合成機能」などの機能も備える。レリーズタイムラグ(約50ミリ秒)やファインダーの像消失時間(約105ミリ秒)も高速。連写性能も高く、5コマ/秒で22コマ(RAW)/54コマ(NORMAL Lサイズ)までの連続撮影が行える。

 バッテリーも「EN-EL3e」が新開発され、1回の充電で約1800枚(同社基準)の撮影が行えるほか、カメラ本体の液晶モニタで残容量、前回充電からの撮影回数、劣化度の表示が行える。そのほかにもオプションとして、単三形アルカリ電池で6本で本製品の駆動を可能にするマルチパワーバッテリー「MB-D200」や、ワイヤレスでデータの転送が行えるワイヤレストランスミッター「WT-3」などが販売される予定となっている。

photo D200とバッテリーパック「MB-D200」の組み合わせ

 ボディは軽さと剛性を両立したマグネシウム合金製。各結合部にはシーリングが施されており、高い防滴/防塵性能を手に入れている。本体サイズは147(幅×113(高さ)×74(奥行き)ミリ、約830グラム(本体のみ)。

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