ITmedia NEWS >

スピーシーズ、ハイエンドロボット「SPC-003」を研究・開発用に発売

» 2005年12月01日 17時20分 公開
[ITmedia]

 スピーシーズは12月1日、研究・開発を目的としたハイエンドロボットキット「SPC-003」と、ロボットの統合開発プラットフォーム「リアルモーションシステム」を発表した。価格は、SPC-003単体が78万円、SPC-003とリアルモーションシステムのセットが150万円。12月25日に出荷を開始する。

photo 「SPC-003」。フレームはレッド、ブルー、シルバーの3色を用意している
photo 手で物を掴んだところ(左)、前屈姿勢(右)

 「SPC-003」は、全身に26の自由度を持つ2足歩行ロボットだ。肘から先に小型サーボモーター「RS401CR」を採用し、腕の自由度が増したほか、手で物を掴んだり、前屈姿勢が可能になるなど、上体の表現も豊かになっている。

 全高は約525ミリ、重量は4キログラム。IEEE 802.11b準拠の無線LAN、ジャイロセンサー、3軸Gセンサー、35万画素カラーCMOSカメラなどを標準装備している。バッテリーにはニッケル水素充電池を使用し、1時間から2.5時間の充電で15〜30分の動作が可能だという。

 一方のリアルモーションシステムは、ソリッドワークス・ジャパンの3次元設計ツール「SolidWorks」とコスモスジャパンの機構解析ツール「COSMOSMotion」を組み合わせた開発プラットフォーム。ロボットの3次元モデルを用い、重心計算、3次元干渉チェック、可動範囲の検証、機構解析などがPC上で行える。また、パッケージには「SPC-003」の3次元設計データが同梱されており、実機用のモーションエディタで作成したロボットの動きを、3次元CAD上でシミュレートすることも可能(変換ソフトを同梱)。「購入後、スグにロボット本体と3次元機構シミュレーション環境を利用できる」(同社)。

 なお、SPC-003もリアルモーションシステムで開発しており、ロボットの基本設計は約2週間、各種検証を含む設計も約2カ月という短期間で完了したという。「従来比で2分の1から3分の1程度の設計工数短縮が実現した」(同社)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.