東京・有明の国際展示場(東京ビッグサイト)で「〜地球と私のためのエコスタイルフェア〜エコプロダクツ2005」(以下、エコプロダクツ展)が開幕した。エコをテーマに環境負荷の小さい製品やリサイクル技術に関する取り組みを紹介する専門展示会だ。7回目となる今年は過去最大規模の502の企業や団体がブースを構え、最新技術やサービスをアピールしている。
展示会場に入ると、この手のイベントには珍しく、子どもたちの姿が多いことに気がつく。エコプロダクツ展は、当初から「環境教育」を1つのテーマに掲げており、小中高生の会場見学を積極的に受け入れているためだ。展示も、子ども向けの分かりやすい解説やイベントが多く、楽しみながら環境問題を学ぶことができる。
その1つがソニーブースの中にあった。子どもたちが熱心に絵を描いているのは、2004年にソニー・ミュージックコミュニケーションズが開発した「PIM」(Pulp Injection Mold)ケース。紙パルプとじゃがいものデンプンを主成分としており、金型に射出成形することでケースのような立体成形を可能にした植物由来のエコロジー素材だ。
強度はプラスチック並みを確保できる。そのうえ、廃棄後は土に還る――つまり自然循環型の光ディスクケースだ。「素材が紙パルプだけに透明にするのは無理だが、射出成型時にできる表面の凸凹をあえて残し、和紙のような風合いを出した。アーティストにも好評」(同社)。
また、素材が紙パルプのため、ペンなどで容易に書き込むことができるのも特徴。子ども達は、PIMケースに絵を描いたり、飾り付けをするなどしてオリジナルCDケースを作っていた。もちろん、出来上がったCDケースは“お持ち帰り”。
このPIMケースは既に実用化が進んでいて、今年6月にはPIMケースを採用した初のアルバムが発売されている。今後は、ケース単体の販売を目指すという。
形を見れば、すぐにそれとわかる“AQUOS”のスタンド部。しかし、普通の脚とはちょっと違う。シャープが関西ペイントと共同開発した「植物系塗料」で塗装した試作品だ。
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