東芝のgigabeatといえば、HDDオーディオプレーヤーの先駆け的な存在。初代(MEG50JS)の登場はiPodより早い2002年6月であり、今秋に登場した最新の「Xシリーズ」は小型化をさらに進めたほか、2.4インチの大型カラー液晶を搭載しており、言うなれば「正統進化」のバージョンだ。
しかし、GfK Japanによる販売ランキングを見ても明らかなように、市場ではiPod nanoをはじめとした、低価格かつ小型軽量なフラッシュメモリプレーヤーが人気を博している。同社はgigabeatシリーズを7製品(Xシリーズ3製品、Fシリーズ4製品)ラインアップしているが、すべてがHDDタイプであり、カジュアルさに欠けるきらいがあるのは否めない。
そんなgigabeatシリーズに新たに加わった「gigabeat P」はストレージにフラッシュメモリを搭載しており、HDDの老舗でもある同社の製品としては異彩を放つ。
本体デザインのイメージからしてこれまでのgigabeatとはかなり異なる。正面に用意されている十字型の操作キー「プラスボタン」がわずかにFシリーズやXシリーズの面影を残しているが、何も知らずに見せられればgigabeatの名を冠する製品とは分からないかもしれない。
サイズは31.9(幅)×82(高さ)×13.2(厚さ)ミリ、重量は約49グラム(P10は約50グラム)。正面には1.1インチのカラー有機ELディスプレイと十字型の操作キー(プラスボタン)、決定ボタンを備える。右側面にはUSB端子とホールドスイッチ、電源ボタンを兼ねるMENUボタンが用意されている。
今回は512Mバイトのメモリを搭載した「P5」の「レッドパレット」を試用したが、暖かみのあるオレンジや赤みがかったパープルなどを組み合わせたカラーはとても新鮮。「メイクパレット調」という同社の説明からも女性をターゲットにしたデザインと思われるが、シックな色調であり、男性が持っていてもあまり違和感はない。
このほか、カラーには「ホワイトパレット」と「ブラッククローム」が用意されているが、ブラッククロームは1Gバイトのメモリを搭載した「gigabeat P10」専用のカラーとなっている。
電源には内蔵リチウムイオン充電池を使用し、約14時間の連続利用が可能。パッケージにACアダプタは含まれておらず、USB経由で充電するスタイルとなっている。充電は約3.5時間で完了する。
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