ソニーのオーディオシステム「NAS-M7HD」は、CDとHDDに加えてMDスロットも搭載したミニコンポだ。HDDを内蔵した家庭用オーディオといえば、ボーズの「Lifestyle 48」(レビュー)や松下電器産業の「SC-SX800」(レビュー)などがあるが、MDスロットを搭載した製品は「世界初」(同社)だという。
エニーミュージックのサービスに対応した“ネットジューク”端末でもあり、搭載したCD/MD/HDDという3つのデバイスと各種ポータブルオーディオへの転送機能を備えている。本製品だけで「貯める/聴く/持ち出す」というスタイルを提案する製品だ。
このNAS-M7HDはセンターユニット+スピーカーという極めてシンプルな構成。ミニコンポとしては非常にオーソドックスなスタイルといえる。センターユニットにはCD/MDドライブのほか、40GバイトのHDDを内蔵する。背面には専用スピーカー接続端子やアナログ出力端子のほか、LAN端子(100BASE-TX/10BASE-T)やビデオ出力端子を備える。
前面で最も目を引くのは4.3インチのカラー液晶ディスプレイ。“ネットジューク”シリーズとしてはNAS-A10も用意されているが(以前はNAS-A1というモデルも販売されていた)、ディスプレイの搭載はシリーズ初。エニーミュージックのほか、CDからのリッピングなどにも対応した多機能機だけに、状態の把握を本体ディスプレイで行えるのはありがたい。
液晶下部にはHDDやCD、MDを再生/停止する各種操作ボタンやボリューム操作用のダイヤルが設けられている。このダイヤルは外周部分を押し込むことで十字キーと同様の働きもこなす。前面フロントカバー内部にはメモリースティックスロットとUSB端子、ヘッドフォン端子が用意されている
センターユニットのサイズは155(幅)×246(高さ)×278.3(奥行き)ミリ、約4.9キロ。幅と高さは一般的なミニコンポのサイズといえるが、奥行きはやや長いといえるかもしれない。付属スピーカーは2センチのバランスドームツィーターと10センチのウーファーを組みあわせた2ウェイバスレフ型で、サイズは140(幅)×246(高さ)×190(奥行き)ミリ、約2.3キロ。
まずは手元にあったCDを何枚か試聴してみたところ、ミニコンポとは思えない音の広がりに驚かされた。広がりは感じるが、DSP臭さのようなものは感じず、非常に好感の持てる広がり方だ。低音から高音まで、全域に渡りバランスよく鳴っており、極端に苦手とするソースもなさそうだ。
この製品では主に「CD」「MD」「HDDジュークボックス」「ANY MUSIC」「チューナー」という5つの機能モードを切りえつつ利用していくことになる。もちろん、それらの機能は独立しているわけではなく、「CDからHDDへリッピングし、MDへ書き出す」「ANY MUSICで音楽を購入し、ポータブルプレーヤーで持ち出す」というように連係させて利用できる。
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