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GPSデバイスのMac対応ソフト、販売停止の危機

» 2005年12月26日 17時14分 公開
[IDG Japan]
IDG

 ナビゲーションシステムメーカーであるTomTomはMacのソフトウェアメーカーであるEquinuxに対し、法的措置に訴えてTamTamというソフトウェアの販売を停止させようとしている。

 TomTomは携帯型のタッチスクリーン方式デバイスで、GPS技術を用いてドア・ツー・ドアで旅行者を誘導してくれる。TomTomは最近、ゴールデンタイムのテレビ広告枠を買うなど米国で大掛かりなマーケティングキャンペーンを開始している。

 TomTomデバイスはUSB 2.0ケーブルでコンピュータと接続する。ユーザーはコンピュータとTomTomを接続して新しい地図にアップグレードしたり別のデータを更新したりする。しかし、TomTomのソフトウェアはWindows互換のみ。

 MacのソフトウェアデベロッパーであるEquinuxはiSale、VPN Trackerといったユーティリティを販売してきた実績がある。同社が開発したTamTamは、TomTomのCD-ROMに含まれたデータにMacユーザーがアクセスし、地図やアドレス、音声をデバイスにアップロードできるユーティリティソフトである。このソフトウェアは複数あるTomTomのシステムのうち、“Classic”システムにのみ対応していた。

 TamTamの製品名とアイコンを変更し、「TomTom」についての言及をマーケティング文書からすべて外さなければ法的手段に訴えるとの脅しをTomTomから受けていると、Equinuxは自社のWebサイトで明かした。

 「この苦情の結果、基本的にTamTamは販売禁止となる」とEquinux。

 Equinuxのティル・シャッデCEOは、TomTomからの申し立てによりTamTamを市場から引き上げる決断を下したという。

 「TomTomはまずはMac市場を無視しておいて、ほかのメーカーがMac互換を実現してくれるのを待つ典型的な会社だ。一度市場が成熟すると、最初にMacベースのソリューションを提供した会社に対して独断的な脅しを突きつけて市場を乗っ取ろうとするのだ」とシャッデ氏は述べている。

 EquinuxおよびTomTomの担当者は記事執筆の締め切りまでに回答を寄せなかった。

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