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スタンダードなシアターシステム構成を無線化――デノン「DHT-S7000」サラウンドシステム特集(1/3 ページ)

» 2005年12月28日 19時41分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 ソニー、あるいはパイオニアが、早い時期からホームシアターシステムにワイヤレスを導入したのは、至極当然という印象だ。しかし、デノンと言えば、質実剛健な(オーディオ寄りの)AV機器メーカーという印象があり、リアスピーカーをワイヤレス化した「DHT-S7000」をリリースしたのは少し意外だった。

photo 2.4GHzデジタルワイヤレス伝送方式を採用し、リアスピーカーへの配線を排除したデノンの5.1chホームシアターシステム「DHT-S7000」

 同社では、高品質のコンポーネントを揃えた「77XG」シリーズを筆頭に、気軽に導入できる2.1chホームシアターシステム「D-M51DVS」や、DVDホームシアターシステム「S-301」を提供。その中で、DHTシリーズは“コンパクト&シンプル”を目指した製品群となる。

ワイヤレストランスミッター内蔵のAVアンプと、2chアンプ内蔵のレシーバーで構成

 この「DHT-S7000」では、AVアンプ「AVC-S7000」自体に2.4GHzデジタルワイヤレス方式のトランスミッターを内蔵した。付属のレシーバー「RV-S7000」は、小型ボディながら2chアンプ(50ワット+50ワット)が搭載されており、通常のアンプと同様に、リアスピーカー2本を接続できる仕組みだ。また、通信は非圧縮のリニアPCMで行われるため、音質劣化も最小限に抑えられているという。

photo フロントL/Rとセンタースピーカーは、同一のユニット構成で、8センチコーン形ウーファー×2 、2.5センチバランスドーム形ツイーター×1の2ウエイ3スピーカーとなっている

 ワイヤレストランスミッターを内蔵したためというわけではないと思うが、「AVC-S7000」のサイズは幅434×高さ70×奥行き318ミリと、ほかのDHTシリーズ製品と比較すると、段違いに大きい。それでも前回紹介したソニー「HT-SL800W」のアンプとほぼ同じ程度には収まっているのだが、質量は6.4キロとかなりのもので、持ち上げるとずっしりと重い。

photo デジタルワイヤレスレシーバーは、幅80×高さ159×奥行き182ミリ、質量0.9キロとコンパクトなので置き場所にも困ることはない。もちろん、電源への接続は必要

 リアスピーカーはワイヤレス経由での出力のみ可能なため、背面のスピーカー端子はフロントL/R、センター、スーパーウーファーの4基となる。スーパーウーファー・プリアウト端子も装備されているが、標準パッケージで利用するかぎりは使う必要はない。付属のスピーカーケーブルは、リア用の2本が5メートルとワイヤレス利用のわりにはかなり余裕があり、それ以外の4本は3メートルとなる。

photo レシーバー側に接続するリアスピーカーは、8センチコーン形ウーハー×1 、2.5センチバランスドーム形ツイーター×1の2ウエイ2スピーカー構成
photo 従来の「DHT-M330」などとは異なり、幅135ミリ(×高さ420×奥行き304ミリ)のスリムなタイプのスーパーウーファーを採用。16センチコーン形ウーハー×1のバスレフ型となっている
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