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タッチパネル+高感度で使いやすい本格派――サイバーショット「DSC-N1」レビュー(1/5 ページ)

» 2005年12月29日 12時08分 公開
[小山安博,ITmedia]

 ソニーから登場した「サイバーショット DSC-N1」は、新しいインタフェースを採用したデジタルカメラだ。そのインタフェースは、液晶モニターにタッチパネルを採用して、液晶に触れることで操作を行うというもの。PDAや一部のノートPC、デジタルビデオカメラなどで実現していたものを、デジカメにも投入し、より直感的な操作を可能にしている。

 それ以外にも、最近のソニー製デジカメで強調されている高感度撮影にも強く、新しいタッチパネルのインタフェースとともになかなか面白い製品に仕上がっている。

photo タッチパネル液晶を搭載した「サイバーショット DSC-N1」

最小限のボタンだけのシンプルな外観

 DSC-N1の目玉であるタッチパネル液晶については後述するとして、まずは外観からチェックしてみよう。

 本体デザインは、四隅の角を丸くしたフラットなもの。全体としてほとんど凹凸のないデザインは、ポケットにもバッグにも収まりがよく、取り出しやすい。本体サイズは約96.7(幅)×61.1(高さ)×22.7(奥行き)ミリ、約151グラム(本体のみ)で、薄型のDSC-T9あたりと比べると一回りぐらい大きい感じ。角の丸みも含めて、多少ずんぐりとした印象がある。

photo 角が丸みを帯びたフラットなデザイン。表面にはアクセントとしてヘアライン加工が施されており、なかなか高級感がある筐体

 デザインとしては本体表面のヘアライン加工、レンズ外周のパネル、背面のブラックパネルなど、仕上がりはなかなかよく、高級感がある。奇抜なデザインではないが、丸みのあるデザインのため、多少好みの分かれるところかもしれない。

 背面には3.0インチと、デジカメでは最大クラスの液晶を搭載。解像度も230×400ピクセルと高精細で、ハイブリッド型のクリアフォト液晶プラスは、明るく屋外でもそれなりに見やすい。視野角も十分だ。公称では色再現性が従来比で約1.6倍、コントラスト比も同約1.6倍に向上しているという。DSC-T9などの2.5インチ液晶と画素数が変わらない点は少し残念だが、大型の液晶モニターはとにかく見やすい。

photo とにかく液晶の大きさが目立つ背面。ボタン類は必要最小限で、ズームレバーのサイズに苦心の跡が感じられる

 液晶モニターが大きく、背面のほとんど全体を占めているため、背面のデザインも非常にシンプルだ。背面右側上部に小型のズームレバー、右脇にモードレバー、その下にはオンスクリーンキーボタン、画面表示オン/オフボタンが並ぶ。ほかにスイッチ類は、本体上部の電源ボタンとシャッターボタンだけと、操作系は見事に割り切られている。

photo 本体上部も電源ボタンとシャッターボタンだけとシンプル

 デジカメ液晶の大型化は著しいが、それにともなって本体サイズも大きくなってしまっては意味がない。結局、液晶が大きくなればなるほどボタンは小さく、少なくせざるを得ず、操作性とのトレードオフが問題視されるようになっている。

 それを解消しようというのがタッチパネルの採用だ。液晶が大きくなるのなら、その部分で操作をしてしまおうという逆転の発想だ。

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