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音質面でのコストパフォーマンスの高さは健在――オンキヨー「BASE-V15X」サラウンドシステム特集(1/3 ページ)

» 2005年12月29日 19時06分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 オンキヨーもデノンと同じく、どちらかというとオーディオに重きを置いたAV機器メーカーである。加えて、“WAVIO”シリーズ製品やNet-Tune対応ネットワークプレーヤー、エニーミュージック対応HDDオーディオターミナル「NES-1A」、デジタルAVワイヤレスシステム「WL-TR100」など、いわゆるPC/ネットワーク寄りの分野にも積極的に取り組んでいる。

 しかし、同社のホームシアターシステムは、決してそうした方面で培った技術を注ぎ込んだものではなく、強いて言うなら“何の変哲もない”製品がほとんどだ。ただ、これは悪いことではなく、以前「BASE-V10X」のレビュー記事で書いたとおり、低価格製品ながら、その音質は高いレベルにあり、音楽再生からサラウンド音響までを十分に堪能できる。

 この「BASE-V10X」には、「BASE-V20X」という上位モデルも存在する。実用最大出力が20ワット×5+60ワット×1(総合出力160ワット)へと引き上げられ、各スピーカーもより性能の高いタイプへとランクアップ。センタースピーカーはフロント/リアと同一のユニットではなく、2ウエイ3スピーカー(8センチウーファー×2、2センチツイーター×1)で、サブウーファーもより出力の高いものだ。

 さらに今回、ここへ追加されたパッケージが「BASE-V15X」だ。その名称どおり、既存2製品の中庸をとったモデルで、実用最大出力はV10Xと同じく15ワット×5+25ワット×1(総合出力100ワット)だが、フロント/リア/センターのスピーカーにはV20Xのものを採用した(型番は異なるようだが、性能的には同じユニットと思われる)。

photo 6chパワーアンプを内蔵した大きなサブウーファーと、コンパクトなAVコントローラーで構成されるオンキヨーの5.1chホームシアターシステム「BASE-V15X」
photo フロントとリアのスピーカー4本は同一のユニットで、8センチウーファーと2センチツイーターの2ウェイ・バスレフ型となる。サイズは幅101×高さ169×奥行き136ミリ、質量は1キロ

6chパワーアンプ内蔵のサブウーファーで、AVコントローラーは非常にコンパクト

 このシリーズでは、AVコントローラーと呼ばれるメインユニットには、コントロールアンプ部とチューナー部しか搭載しておらず、パワーアンプ部はサブウーファー側に内蔵されている。要するに、BOSE「FreeStyleII」と同様の構成だ。そのため、実用最大出力が異なるとはいえ、AVコントローラーは基本部分はシリーズ全製品共通で(まったく同一ではないようだ)、サブウーファーユニットの違いにより、出力性能が差別化されている。つまり、「BASE-V15X」では、サブウーファーが「BASE-V10X」と同じというわけだ。

photo サブウーファーは「BASE-V10X」と同じタイプ。前面にあるのはバスレフダクトで、一般的な円筒タイプのものではなく、スリット形状を採用している
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