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“AQUOS”ブランドの定着を狙うシャープ2006 International CES(1/2 ページ)

» 2006年01月06日 10時36分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 「2006 International CES」の会場では、北米市場においても薄型テレビが急速に浸透していることが話題になっている。大型のプラズマテレビはもちろんだが、これまでは4:3の小型テレビが中心だった液晶テレビも、16:9への移行とともに大型化が進むといわれている。

 そうした中、シャープは今年の中心戦略として、“AQUOS”ブランドの北米での定着を狙う。CESで行われた同社の発表会は、国内で既にリリースされている65インチ液晶テレビ4波長バックライト搭載機などの話題が中心で、日本の読者にとっての新製品はない。しかし、巨大な北米市場でのAQUOSブランドの定着は、亀山第2工場の稼働で生産量が大幅拡大する今年、コスト競争力をさらに高める上で重要な戦略となるだろう。

 シャープは、日本でも行った徹底したブランドの認知度向上戦略を進めるとともに、大手スポーツバーチェーンと提携し、同社の薄型テレビを各店舗に置くことで、“きれいな液晶テレビ=AQUOS”、“HDテレビ=AQUOS”といった方程式の構築を目指す。つまり日本での戦略をそのまま踏襲するのが目標だ。

 同様にNBCとの提携も発表。SNLの略称で知られるNBCの人気番組「サタデーナイトライブ」のスタジオや出演者控え室などに45インチのAQUOSを配置し、テレビでの積極的な露出を狙う。このほか、ニューヨーク・ロックフェラープラザの「NBC Experience」に大量のAQUOSを配置、TODAY ShowのスタジオエクステリアにAQUOSが使われる。

photo NBCとの提携を発表

 さらにニューヨーク・タイムズスクエアにもAQUOSとシャープのブランド名を配した巨大モニターを設置し、シャープおよびパートナー企業の広告映像を流す。タイムズスクエアへの巨大モニター配備は、10年という長期契約になっているという。

 過去には、ソニーが北米での積極的な広告戦略でブランドを確立し、最近では携帯電話でサムスンが、プラズマテレビでパナソニックが、それぞれブランドイメージを大きく向上させることに成功した。フラットパネルテレビが急速に伸びている今、液晶テレビをテコにAQUOSとシャープのブランドを確たるものにするのが狙いだろう。

ハイエンドプロジェクターも投入

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