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リアプロTV、生き残りをかけた“あの手この手”2006 International CES(1/2 ページ)

» 2006年01月06日 18時47分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 日本ではさほど普及していないリアプロジェクションTV(リアプロTV)も、International CESが開催されている米国では液晶/プラズマよりも高い普及率を誇る“スタンダードなテレビ”だ。当然CES会場でも、いたるところでリアプロTVの新製品を目にする。

 だがプラズマテレビの低価格化によって、大画面テレビでの地位が脅かされつつあるのが最近の現状。今回CESで紹介されているリアプロTVの新製品も、生き残りをかけて“あの手この手”の新たな提案をしている製品が多い。

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フルHD化の先行で、大画面&高解像度のニーズを青田買い

 デジタルハイビジョンの普及で“1080p(フルHD)”というキーワードが注目されているのは、米国も日本も同じ。住居スペースにゆとりのある米国では、50インチ超のテレビをリビングに置くことが苦ではないため、より大画面を安価で実現できるリアプロTVが従来から人気を博していたのだが、サイズアップでどんどん気になってくるのが解像度。その意味では、日本よりも大画面&高解像度のニーズは高いのかもしれない。

 フルHDの大画面を低価格で提供できるのがリアプロTVの強み。1080p対応をうたうリアプロTVを大量展示していたのが、リアプロTV表示デバイス「DLP」を提供するTexas Instrumentsだ。

photo 三菱電機の1080p対応62インチDLPリアプロTV「WD-62927」
photo HPも米国ではリアプロTVを販売している。65インチの1080p対応DLPリアプロTV 「HP Pavilion MD6580」
photo 日本ではプラズマを推進する松下電器産業も、米国では以前からリアプロTVを販売。写真は未発表の1080p対応61インチDLPリアプロTV「PT-61DLX76」

 またソニーのブースでは、高解像度に有利なLCOS系デバイス「SXRD」を使った1080p対応55インチリアプロTVを参考出展していた。

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 SXRD搭載機では、すでに60インチタイプが発売されているが、今回の55インチは廉価版の位置づけ。おそらく、大人気のフロントプロジェクター「VPL-VW100」にも採用されている0.61型のSXRDが搭載されていると思われる。奥行きが非常に少なく、プラズマ/液晶といった薄型テレビと比べても遜色ないサイズに仕上がっている。日本での発売に期待したい。

photo 薄型ボディは日本市場にもマッチする?
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