コダックのKodak EasyShare P880 Zoom(以下、P880)は広角レンズ35ミリ換算で24ミリというかなり広角なレンズを搭載している。コンパクトタイプのデジタルカメラの場合、多くの製品が広角側で35〜38ミリ、広角をウリにしている製品でも28ミリからが一般的だ。たった4ミリの違いと思うかもしれないが、この違いは使ってみると明らかな差があることが分かる。
P880と同時に発表された「Kodak EasyShare P850 Zoom」(以下、P850)は、35ミリ換算で36〜432ミリの光学12倍ズームレンズに光学手ブレ補正機構を装備している。対して今回試用したP880は、35ミリ換算で24〜140ミリの光学5.8倍ズームレンズで光学手ブレ補正機構は装備していない。
P850は有効510万画素でP880は有効800万画素と違いはあるものの、レンズ性能はズーム倍率の低いP880のほうが劣っているように見えるかもしれない。しかし、レンズの性能はズーム倍率だけではない。24ミリ程度の広角をカバーするズームレンズは設計が難しく、コストもかかってしまう。どちらのズーム倍率がよいかはよく撮る被写体の種類や、好みにもよるだろうが、個人的には24〜140ミリというレンズはとても使いやすいズーム域だ。
ズームはレンズ部のズームリングで操作する。電動式ではなく、メカニカル式なので、素早く的確にズームを変更できて扱いやすい。リングを90度弱回転させることで、広角端から望遠端までズームできる。適度な回転でとても使いやすかった。
ピント合わせはレンズ部にあるフォーカスリングで操作する。こちらは電動式なので、どうしても操作してから動作するまでにワンテンポの遅れが出てしまう。マニュアルフォーカス時は画面の中心部が大きく拡大表示されるが、粗い解像度をただ大きくしたように表示されるため、ジャギーが目立ってピントが合わせにくい。
画像の横には距離とピントのヤマを示すバーが表示される。このバーのオレンジ色が伸びればピントが合っていると言うことだが、被写体によって変わるので、微妙に画角が動くだけでこのバーも伸びたり縮んだりする。止まっている被写体ならこのバーが最も伸びた状態で撮影すればよい。
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