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空気の流れを見直して“ナンバー1省エネ”――シャープの新型エアコン

» 2006年01月24日 07時10分 公開
[ITmedia]

 シャープは1月23日、エアコンから吹き出す風のエネルギーを合理的に利用して電力消費を抑えた「省エネ新スタイル」(同社)の家庭用エアコン「SX/SVシリーズ」計12機種を発表した。2月20日から順次発売する予定で、価格はオープンプライス。

photo 「AY-T40SX-T」。色は木目調のダークウッド。室内機の高さは全モデル共通で278ミリ

 省エネのアプローチはユニークだ。同社によると、従来の同社製エアコン(室内機)は、部屋の中で目立たないようにデザインしていたため、天面の吸い込み口が小さく、また吸い込み口から吹き出し口までの距離が短い構造になっていたという。

 新製品ではこの部分に着目。空気の通り道を大幅に見直すことで省エネを実現している。具体的には、天面の吸い込み口を従来比115%に拡大するとともに、吹き出し口には空気力学とその省エネ原理を活用した新しい形状を採用。「空気を大きく吸い込み、小さなエネルギーでゆっくり長くはき出す」ようにした。

photo 風の経路をルーバーで上下に分割。上の経路ほど長く、下の経路ほど短くし、1つ1つの風の経路は上下に緩やかに広がる形にしている

 その結果、室内機は大きくなったものの、今まで吹き出し口から拡散して無駄になっていた「風の速さのエネルギー」を利用してファンの電力消費を大幅に減少。さらに、大きな吸い込み口と細管と太管を採用した4段型の広面積ハイブリッド熱交換器により、熱交換効率が従来機比約6%向上するなど、トータルでは期間消費電力量1336kWh(AY-T40SX/SV)の「業界ナンバーワン」(同社)の省エネ性能を備えたという。

 このほか、新製品では同社製エアコンの特徴でもある「除菌イオン」の単独運転が可能になるなど、空気をキレイにする機能を強化した。空気の汚れ具合は、クリーンサインの色(緑、黄、赤)で視認できるほか、吸い込んだ空気に含まれるチリやホコリは「極細繊維」採用のプレフィルターで、またタバコの煙や花粉といった微細な汚れは電気集塵ユニットでキャッチ。帰宅したときなどは、リモコンの「速効ボタン」で「除菌イオンシャワー運転」を作動させると、強力な除菌イオンを15分間室内に放出する。

 ラインアップは、冷房定格能力で2.2から6.3までの6機種2シリーズを用意。外観には、SXシリーズがブラウン系の「ダークウッド」(木目柄)とベージュ系の「ライトウッド」(木目柄)の2色、一方のSVシリーズはオーソドックスなホワイト系を採用した。

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