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サイコロボディから存在感のある低音――ヤマハ「NX-A01」レビュー小特集:机上のお手軽サウンド強化(1/2 ページ)

» 2006年01月31日 00時32分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 iPodやウォークマンを始めとするデジタルオーディオプレーヤーの普及によって、多くの人がPCのHDDに多くの楽曲が蓄積するようになってきた。その結果、多くのユーザーが「音楽はオーディオ機器で聴くもの」というスタイルにこだわらず、PCで音楽を楽しんでいる。

 PCで音楽を楽しむ際の一番のメリットは、やはり手軽さだろう。人によっては数万曲のライブラリを構築しているだろうし、Webブラウジングやメール読み書きの最中、ふと音楽が聴きたいと思ったら、ワンクリックでOKだ。しかし、音楽再生を主眼としていないPCの内蔵スピーカーでは、音質について多くは望めない。

 ITmedia LifeStyleでは以前にも「上質な机上音楽空間のススメ」ということで、オンキヨー INTEC「A-933」ケンウッド「R-K700」など、机上での利用に適したコンパクトなオーディオシステムを紹介してきた。今回から数回にわたっては、より手軽さを重視し、iPodなどとの組み合わせにも適した、スピーカーとアンプの一体型製品をいくつか紹介していきたい。

携帯電話とのコラボで生まれたコンパクトスピーカーユニット「NX-A01」

 今回取りあげるのはヤマハの「NX-A01」。サイコロ型のボディに、ステレオフルレンジスピーカーとデジタルアンプを搭載した製品だ。

photo NX-A01
photo 左後方からのショット

 この製品は同社とKDDIの共同企画によって生まれたといういきさつを持ち、別売のBluetoothレシーバーユニット(TRX-R01BT)と組み合わせることで、音楽ケータイのサウンドをワイヤレスで楽しめる。しかし、対応携帯は現在のところauのW41T(2月上旬発売)のみとなっており、3.5ミリステレオミニジャック入力を利用する方が活用範囲は広い。

photo 背面のインタフェース類

 本製品の背面に用意されているインタフェースは電源とBluetoothレシーバーユニットを接続するための専用端子、それにステレオミニジャックのみとシンプル。デジタル入力や外部出力端子は備えていないが、製品の性質上、シンプルに徹した方が良いという判断なのだろう。

 本体上面には操作スイッチが配置され、円形のパッドは音量調節/電源(スタンバイ)/ミュートの各機能が割り振られている。パッドのフチに埋め込まれているLEDは電源ON時に点灯するほか、Bluetoothレシーバーユニットと組み合わせた時にはBluetoothの接続状態を知らせる役割も持つ。

photo 本体上面の操作スイッチ

 本体は正立方体に近いフォルムで、サイズは84(幅)×89(高さ)×84(奥行き)ミリ、310グラム。正面から見て左右の面にそれぞれチタン振動板のフルレンジスピーカーが配置されており、ワンボックスタイプながらもステレオ再生を可能にしている。アンプの出力は4ワット(1kHz/8オーム/10% THD)×2となっている。

 では、実際にそのサウンドを確認してみよう。

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