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MPEG-2も変換不要――“大人”の携帯動画プレーヤー、NEC「VoToL」レビュー(2/4 ページ)

» 2006年02月16日 09時01分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

MPEG-2が変換なしで転送可能

 メディアファイルの転送には付属ソフト「VoToL Link」を使用する。転送対象となるフォルダをあらかじめ指定しておくことで、VoToLの接続時に自動転送を行えるほか、ファイルサイズや録画日時をキーにして自動的に該当するファイルを転送する「おまかせ転送」などの機能も備える。また、接続するPCがSmartVisionを搭載したVALUSTAR/LaVieならば、録画予約と同時にVoToLへの転送を予約しておくこともできる(SmartVision 2.7以降が必要)。

photo VoToL Link
photo 動画転送の際には、左上の「SmartVision」「AVサーバ」「エクスプローラ」のタブを切り替えて転送するファイルを選択する。(写真はPCにSmartVisionを搭載したLaVie T LT900/EDを使用してるため「SmartVision」タブが有効になっている)

 対応しているメディアファイルは動画がMPEG-2/MPEG-4(SP/ASP)/WMV9(Windows DRM対応)、音楽がMP3/WMA(Windows DRM対応)/WAV/Ogg Vorbis/AAC。画像がJPEG/GIF/PNG/BMP。テキスト(TXT)ファイルの表示も可能だ。

 VoToL Linkの画面は3ペイン構成となっており、利用に際しては画面左の「転送ファイル追加」から転送したいファイルを選択し、画面中央の「転送リスト」でファイルを確認、その後にVoToLへの転送という流れになる。ファイルの追加はエクスプローラからも行えるので、PCのHDD内にある録画済みファイルやエンコードした音楽ファイルの追加も直感的に行える。動画/音楽/静止画/テキストの切りかえは画面中央上部のタブで行う。なお、VoToL Linkは基本的に転送ソフトなので、CDリッピング/エンコードなどの機能は備えていない。

photo エクスプローラからファイルが追加できる。音楽ファイルについてはiTunesのライブラリフォルダをそのまま転送対象に指定することもできる
photo 左上から時計回りに動画/音楽/静止画/テキストの各転送画面。基調となるカラーが切り替わるので、現在どのようなメディアファイルについて作業をしているのか分かりやすい

 VoToLは本体にエンコード機能を有しているため、基本的にファイルの変換作業は必要なく、再生可能なファイルをVoToLへ転送するだけで動画や音楽が楽しめる。転送に必要な時間はMPEG-2で録画した1時間番組(約175Mバイト)で約15分ほどだ。

 MPEG-2ファイルについてはVoToL側で「再生できるのはビットレート8Mbpsまで」という制限が存在しており、該当する場合には手持ちのソフトで再エンコードを行うか、VoToL Linkに実装されているWMVファイルへの変換機能を利用することになる。WMV変換についてはビットレートや解像度を「高画質」「標準」「長時間」もしくは「カスタム」に変更できる。ただし、動画変換の常として、変換にはそれなり(Celeron 2GHz/メモリ768Mバイトのマシンで実時間程度)の時間がかかるので、WMV変換を行う際には就寝前にセットしておくなどの工夫が必要だろう。

photo VoToL Linkに用意されているWMV変換機能
設定名称 高画質 標準 長時間
ビデオコーデック WMV9 WMV9 WMV9
ビットレート 1.5Mbps 1Mbps 512kbps
解像度 640×480 320×240 320×240
オーディオコーデック WMA9.1 WMA9.1 WMA9.1
ビットレート 128kbps 64kbps 32kbps
サンプリング周波数 44.1kHz 44.1kHz 22kHz

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