ソニーの「ハンディカム」ラインアップは、従来から定評があった“コンパクトDVカメラ”に加え、“HDVカメラ”“DVDカメラ”と磐石の構えだったが、ここにきて“HDDカメラ”である「DCR-SR100」も新たに発表。さらに隙のない布陣となっている。もちろん、各々に異なった特徴を持たされているのだが、DVDカメラに関しては、ある意味で無難な仕上がりだった。
しかし、3月発売の新製品「DCR-DVD505」は、かなり意欲的な製品といえる。同時発売の「DCR-DVD405」は、デザインに関しては「DCR-DVD505」と共通なものの、内容的には総画素331万の1/3型原色フィルターCCDを搭載するなど、従来の「DCR-DVD403」と同等だ。しかし、一方の「DCR-DVD505」ではイメージセンサーとして、新たに1/3型クリアビッドCMOSを採用した。
このクリアビッドCMOSセンサーでは、1画素あたりの面積を広げることで高感度特性を向上させている。その分、総画素数は210万に抑えられているが、45度回転させた画素配列と最適な補間アルゴリズムの組み合わせで、400万画素での静止画撮影を実現にしたという。また、読み出し速度の高速化により、動画撮影中でも300万画素(16:9モードでは230万画素)の静止画同時記録が可能で、また、240フィールド/秒での「なめらかスロー録画」機能も搭載した。
本体は、右側面に8センチDVDのディスク形状をそのまま生かしたドライブ部が配されるなど、全体に凹凸を埋めずに、各パーツをダイレクトに組み合わせた印象だ。「DCR-DVD403」ではなるべく小さく見せようという意図が汲み取れたが、この「DCR-DVD505」ではそうした気負いは感じられない。
なかでも目を引くのは左側面のモニター部で、ワイド3.5型という比較的大型な液晶画面を搭載した。単に大きいだけではなく、21.1万画素の高精細で、さらに“サイバーショット”ではおなじみのクリアフォト液晶プラスを採用しており、色再現性やコントラストが高く、明るい場面でも暗い場面でも見やすい。この液晶が象徴しているとおり、本体は決してコンパクトとはいえないサイズだが、その分、機能面での妥協や省略は少ないといえるだろう。質感も上々だ。
電源スイッチは回転式で、右へ回すと「入」、左で「切」となり、「入」側へ倒すたびに「動画」「静止画」のモードがトグルするタイプだ。モード切替時には画面上に「動画」または「静止画」のアイコンが大きく表示されるとともに、電源スイッチの下にあるインジケータでも確認できる。従来どおり、レンズカバーも内蔵式で、電源や動作モードと連動して自動的に開閉してくれる。
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