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トリノ五輪、録画派はなぜ少ない?+D Voice

» 2006年03月01日 17時23分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 今回の「Quick Poll」は、「トリノオリンピック、視聴方法は?」というテーマ。結果は下図の通り。「とくに気にしていない」と回答した人が半数を超えたのは意外といえば意外だが、それ以上に“録画派”が少数だった点が印象的だ。

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 2月11日から26日まで、およそ2週間に渡って開催されたトリノ五輪だが、8時間の時差にくわえ、日本人選手がなかなかメダルをとれないといった事情もあり、視聴率的には苦しかったようだ。ビデオリサーチが28日に公表したデータによると、テレビ全番組の平均視聴率は、NHKが8.3%、民放は7.1%。ここ30年の冬季五輪と比較すると、平均視聴率では2002年のソルトレークシティに次ぐ低い数字だったという。視聴率の状況を考えると、今回の「寝ないで中継を見る」12%は大健闘か。

 一方、「録画して翌日ゆっくり」が3%と低迷した理由は、時差にくわえて五輪というイベントの性格も影響しているようだ。周囲の人たちに追加アンケートを行ってみたところ、「スポーツはライブが基本。でも仕事があるから徹夜するわけにはいかない」「翌朝のニュースで結果は全部わかるから録画するほどではない」という声が多かった。たとえば、ライブ中継が昼間や夕方であれば、その日の晩に録画を見る気にもなるだろう。しかし今回は放送時間帯が深夜〜明け方中心。翌日の夜に見るとなると、中継から丸1日空いてしまうことになる。

 また、注目度の高いイベントだけに、ニュース番組でも詳しく結果を放送する。仕事や勉強で忙しい人たちが「ニュースで十分」という気分になっても不思議ではない。前評判の高さに比べてなかなかメダルが獲得できなかった点も、そうした雰囲気を助長したと思われる。

 ちなみにトリノ五輪の瞬間最高視聴率は、24日午前7時11分の43.1%。女子フィギュアの荒川選手が金メダルを確定した瞬間だった。朝の時間帯だったことも一因だが、やはり日本人選手の活躍が何よりも注目を集めるようだ。

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