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ステルスっぽい録画機でモバイル用の動画をいろいろ作ってみたレビュー(1/3 ページ)

» 2006年04月18日 11時58分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ロックリッジサウンドの「VRX-02」は、ステルス戦闘機を思わせる黒一色の筐体が特徴的なメディアレコーダー。本体にメモリースティックとSDカードのデュアルスロットを備え、幅広い再生機に対応している点も魅力だ。テレビやビデオの外部出力に接続し、モバイル機器向けの動画を手軽に作成できる。今回は、「PSP」「iPod」、そして携帯電話(FOMA SH900i)で試してみた。

photo 未来的という言葉がよく似合う「VRX-02」。どこからみてもステルスなので、こっそり購入しても家族に見つからない……かも?

 外観はご覧の通り。「ステルス戦闘機や映画に出てくる宇宙戦闘機を思わせるデザイン」(同社)という通り、8角形の上面は光沢感のあるブラックで統一されている。傾斜した前面パネルにブルーのVFDと4つの操作ボタンを備え、その下にはSDカードとメモリースティックの共用スロットを装備。アダプタを使えば、miniSDやメモリースティックDuo、メモリースティックPRO Duoも利用できる。

photo カードスロットはSDカードとメモリースティックの両対応。「VRX-02」とテレビやビデオを接続し、録画ボタンを押すだけ。パソコンなしで映像をMPEG-4に変換できる。本体サイズは、224(幅)×149(奥行き)×40(高さ)ミリ。重量は300グラム
photo 背面はとてもシンプルで、ACアダプタと専用AVケーブル(右)用の端子が存在するだけだ。専用AVケーブルはふたまたに分かれており、片方をビデオなどの入力機器、もう片方を出力機器に接続する

 録画はMPEG-4で、前述のように幅広い機器のファイルフォーマットをサポートしている。各種の携帯電話(3GPPおよび3GPP2準拠)にくわえ、「PSP」あるいは「プレイやん」を装着した「ニンテンドーDS」「ゲームボーイアドバンスSP」といったゲーム機、さらに「iPod」用のビデオ作成も可能だ(対応機器一覧)。

 また、アップデータにより再生できるデバイスや録画モードが増えることもある。たとえば、3月のアップデータではWILLCOM W-ZERO3/Zaurus/各種カーナビなどSD-Video対応機器での動画再生が可能になった。最新のファームウェアは「ver.1.04」なので、既に所有している人はバージョンナンバーをチェックしておきたい。

 映像入力はコンポジット端子のため、テレビ、ビデオ、DVDレコーダーなど出力機器も選ばない。もちろんDVDビデオなどコピープロテクトがかかっているものは録画不可だが、CGMS-Aに関しては“知らない”ようだ(深読みしよう)。

 さて、録画の前に再生機器を設定する必要がある。VRX-02では、再生機器の種類(ゲーム、携帯電話キャリア名など)や機種(PSP、プレイやん、各種携帯電話の型番)、録画モード(下表)を「ユーザー」と呼ばれる設定にまとめている。デフォルトで5つのユーザー(ユーザー1から5)が用意されているので、設定メニューから「ユーザーヘンコウ」を呼び出して使用機器に合わせて設定を変えるだけで済む。

 たとえばiPod用の動画を作成したいなら、再生機器の種類で「ソノタ」を選び、機種のところで「MP4(SD)」あるいは「MP4(MS)」を選択する。項目内の「SD」と「MS」は、SDカードやメモリースティックの略だ。

モード 解像度 フレームレート 録画時間(1Gバイトの場合)
Sファイン QVGA(320×240ピクセル) 最大30fps 約200分
ファイン QVGA(320×240ピクセル) 最大15fps 約400分
ノーマル QCIF(176×144ピクセル) 最大15fps 約600分

 録画モードは「Sファイン」「ファイン」「ノーマル」の3つが用意されているが、再生機器によって使用できる録画モードは限定される。たとえば今回試用した携帯電話(SH900i)では、機種を選択すると「ファイン」「ノーマル」しか選べない。このあたりは再生機側の処理能力にも依存する部分なので仕方ないだろう。むしろ、機種を選択するだけで、利用できないモードを表示しなくなるのは親切だ。せっかく録画したのに再生できず、後で調べてみたら非対応のモードだった……などという心配がない。

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