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安心感がウリの大画面デジカメ――キヤノン「IXY Digital 80」レビュー(1/5 ページ)

» 2006年04月24日 14時12分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 2006年春、IXY Digitalに3機種が一気に投入された。今までは1/2.5インチCCDの2ケタ型番モデルと、1/1.8インチCCDの3桁型番モデルに分かれていたが、今回は3機種ともすべて1/2.5インチの600万画素CCDと同じ。3ケタ型番の「IXY Digital 800 IS」(以下、800 IS)も1/2.5インチになったので注意したい。

 ではどこで差別化されるのか。簡単に言えば、「IXY Digital 70」は小型軽量を特徴とする2ケタ型番IXYの直系後継機。定番の売れ筋系であり、もっとも小型軽量低価格だ。

 3ケタの800 ISはボディは3ケタIXYと同等のひとまわり大きなもの(デザイン的にもIXY Digital 700を継承している)だが、CCDが小さいのは、レンズが違うため。光学式手ブレ補正付4倍ズームレンズを搭載している。IXY Digital 70に比べると大きくて重くてちょっと高いが、その分ハイエンドな内容だ。

 そして新しく登場したのが「IXY Digital 80」。基本はIXY Digital 70だが、3インチと大きな液晶モニターを搭載してひとまわり大きい、三兄弟では真ん中にあたるモデル。3インチ化にともなって光学ファインダーはなくなったが、結構視野角は広くて見やすい。価格はIXY Digital 70と800 ISの中間だ。

IXY Digital 80。IXYらしいコンサバだけどディテールに凝ったデザインが特徴。カメラとしての安心感と高級感があるデザインはさすが
ほぼ正面から縦位置で。IXY Digitalシリーズは一貫して縦位置用のロゴが入っている。レンズ周りは「巴」模様だそうだ
上には光沢感のあるシルバーが「刀」のイメージで入っている。鏡のような反射をしてくれるのでいろいろ写り込んでしまったが、「玉鋼」をイメージしたという前面のメタルと、「漆黒」をイメージしたという背面のブラック、それと「刀」をイメージしたメッキ部分を組み合わせた凝ったデザイン。シャッターボタンの周りにズームレバーがある

IXY DigitalならではのDIGIC II画質

 IXY Digital新作はどれも画像エンジンDIGIC IIを搭載し、どれも同じCCDなので基本的な画質は同じと思っていい。AWBやAEがなかなか安定していて、記憶色重視の色鮮やかさを保ちつつノイズが少なくて滑らかな写真を撮ってくれる。

 IXY Digital 80のレンズは35〜105ミリ相当の3倍ズーム(おそらくはIXY Digital 70のものと同じ)でF2.8〜4.9。沈胴式で起動は1秒ちょっととすごく高速だ。

 撮影距離は通常で30センチから。マクロモードにすると3センチまで寄れるが、3センチまで寄れるのはワイド端のみ。ほんのちょっとでもテレ側にズーミングすると、撮影距離は20センチくらいまで伸び、そこからテレ端に向けて徐々に30センチへ遠ざかるという感じなのだ。マクロ撮影が多い人は頭に入れておいた方がいいだろう。

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