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HDCP対応のデルWUXGA液晶「2407WFP」はハイビジョン視聴に堪えうるか?レビュー(3/3 ページ)

» 2006年04月27日 16時57分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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 また、初期設定では「ワイドモード」が「全画面」になっているため、そのままではパネルの縦横比どおり、16:10の画面になってしまう。ワイドモードを「4:3」に変更してやれば、上下黒帯つきの16:9画面(実測で約520×292ミリ)となる。ワイドモードはほかに「1:1」が用意されている。この場合は要するにドット・バイ・ドットで、たとえば720pであれば1280×720ピクセルの一部表示となる。

 しかし、720pではいずれにせよ、この製品の最大の武器であるWUXGA解像度が生きてこない。では、本末転倒ながら、コンポーネント映像入力の性能はどうなっているのだろうと、「RD-XD91」との接続を替えてみた。こちらは当然ながら1080iが入ったのだが、なぜか見た目の解像度が落ちる。従来機種の「UltraSharp 2405FPW HAS」と比べてももちろん、1280×768パネルの液晶テレビと比較しても負けてしまうレベルだ。また、グラデーションでは色の境目がくっきりと見えてしまうほか、時折、画面の乱れやチラツキが見受けられるケースもあった。

 前モデルの「UltraSharp 2405FPW HAS」では、“ハイビジョン対応テレビ”としての利用を考えた場合、「動きのある映像への追従に難がある」「HDMI端子がない」、そして、「デザインがあまり洗練されていない」という点で、惜しいと感じていた人も多いと思われる。「UltraSharp 2407WFP HAS」では、この3つの懸案はすべて解消した。しかし、少なくとも今回の組み合わせによる試用の結論としては、冒頭で述べたような「フルHD&デジタル接続で最上の表示」とは、決していかない状況だ。

 10万円以下という価格を考えれば、こちらが“欲張りすぎる期待”を持ってしまっていたといえるのかもしれないが……。

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