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「ダ・ヴィンチ・コード」をデジタルシネマでネットワーク配給

» 2006年05月16日 17時16分 公開
[ITmedia]

 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、ワーナー エンターテイメント ジャパン、NTTは5月16日、5月20日公開の「ダ・ヴィンチ・コード」と6月3日公開の「ポセイドン」の2作品を、DCI仕様によるデジタルシネマでネットワーク配給すると発表した。上映映画館はワーナー・マイカル・シネマズ 板橋、TOHO シネマズ六本木ヒルズ、TOHO シネマズ高槻の3館を予定している。

photophotophoto 左より、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント映画営業戦略室室長 今掘寛毅氏、ワーナー・マイカル営業企画本部営業開発室室長 佐藤禎展氏、NTT第3部門ビジネスクリエーションプロデュース チーフプロデューサー 曽根岡昭直氏

 Warner Bros. Entertainment Inc.、ワーナー エンターテイメント ジャパン、NTT、NTT西日本、東宝の5社が2005年10月より実施しているネットワーク配信デジタルシネマ共同トライアル「4K Pure Cinema」に、Sony Pictures Entertainment Inc.、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、ワーナー・マイカル、NTT東日本の4社が参加して行なわれるもの。

 「4K Pure Cinema」は、ハリウッドメジャーによって設立された業界団体「DCI(Digital Cinema Initiatives)」が策定したデジタルシネマ仕様(4096×2160ピクセルの800万画素クラス)に基づき、映像品質、運用体制、セキュリティ、ネットワーク配信と劇場運営のコストなどを、鑑賞者による評価も交えながら検証するトライアル。

photo トライアルの構成図

 これまでは、米ロサンゼルスの「WBEI Global Digital Media Xchange」/NTT西日本大阪データセンター/NTT横須賀研究開発センターを配信センターとして、上映劇場のTOHOシネマズ六本木ヒルズ/TOHOシネマズ高槻へ配信するトライアルを実施。「ティム・バートンのコープス ブライド」「ハリーポーッターと炎のゴブレット」「V フォー・ヴェンデッタ」といった作品を安定的に上映する実績を残した。

 今回はトライアルのフェーズ2として、配給会社と上映劇場を拡大して実施。「複数のスタジオが参加した場合の作業フローの確認、互換性、経済性など運営面での確認と検証作業を行なう」(NTT 曽根氏)という。

photo TOHO シネマズ六本木ヒルズに設置されたデジタルシネマ上映システム

 上映される作品は、米国の映画制作スタジオで色調整などの品質管理を受けた後、ロサンゼルスのWBEI Global Digital Media Xchange送出センターで暗号化と圧縮を実施。シアトルと東京を結ぶ1Gbpsの実験回線を通じて、大阪(NTT西日本)/東京(NTT東日本)/横須賀(NTT)の配信センターに送られ、配信センターで吹き替え音声と字幕の挿入作業を行なう。その後、NTTの1Gbps光ネットワークを介してワーナー・マイカル・シネマズ 板橋/TOHO シネマズ六本木ヒルズ/TOHO シネマズ高槻の上映劇場へと配給される。上映時にはNTT西日本の大阪配信センターによる暗号鍵の配信を受け、リアルタイムで復号と伸張を行なうという。

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