穴の開いたプレートを次々とつなげ、ボルトとナットで固定していく玩具「デルタックス」。ただ組み立てるだけでなく、モーターやゼンマイなどの動力を組み込めるなど、発想次第でさまざまなモデルを作ることができるのが特徴だ。
エポック社から2005年夏に発売されたデルタックスは、今から約25年前に発売されブームとなったが、その後は姿を消してしまった製品だ。最近は70年代から80年代に流行した玩具やホビーグッズの再販が相次いでいるが、デルタックスもこうした復刻ブームに乗っての復活なのだろうか。エポック社 マーケティング部 広報宣伝室 坂本忠之氏に話を聞いた。
――昨年夏に復活したデルタックスですが、今回改めて製品化された理由とはどんなものでしょうか。ここ数年、懐かしい系のアイテムが数多く復刻していますが、同じような理由からですか。
坂本氏: 弊社としては復刻というスタンスではないんです。そうですね、再スタートとでも言いましょうか。デルタックスのような製品を「構成玩具」といいますが、このゾーンの製品を企画した際に、さまざまな案が出ました。その結果、かつて自社にあった製品のコンセプトを用いることになったんです。ですので、想定した年齢層も以前と同様に小学校の中学年から高学年です。もちろん、お父さん世代にも手に取って欲しいという思いはありましたが。
――以前のデルタックスと新しいデルタックスでは、どういった点が違うのでしょうか。
坂本氏: まず、「プレート」と呼んでいる部品の大きさが違います。以前の製品に対して70から80%の大きさになっています。従来でも部品が大きく扱いにくいという声があったようですが、遊びやすさを考慮してサイズを変更しました。
また、使う素材の配分も変更しました。金属製の「メタルプレート」と樹脂製の「プラプレート」という構成は変わりませんがバランスが逆で、プラプレートを多くしています。かつてはメタルプレートのほうが多く、全体としては重いものとなっていました。また、遊んでいるうちにサビが出てしまうことも多かったですね。柔軟性に富み、耐久性もあるプラプレートを多く使えるようになったので、新しい表現が可能になりました。
――恐竜や飛行機など、曲線をいかしたキットがありますが、プラプレートはこういったモデルで活用されていますね。
坂本氏: 生物の体や流線型といった複雑な曲面を、以前にも増してリアルに再現できるようになりました。特にこの「T-レックス」は従来の硬質なデルタックスのイメージとは違いますし、恐竜という普遍の人気を持つモチーフなので、新旧のファンに支持されています。
プラシルバープレートも新しく追加しました。見た目は金属のメタルプレートですが、柔軟性があるので、飛行機など金属の質感を持った流線型を表現することができます。
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